87.不思議な踊り
「使ってみろ」
「覚えたか?」
コクコクと頷く。
そうこうしている間にも瑞葵が、
今、俺たちは瑞葵、俺、麗華でYの字の形にフォーメーションを組んでいる。俺と麗華の間に
「瑞葵。そろそろ
「問題ない」
「じゃあ、下がりますわ!」
後で拾い集めるのが面倒だな~と思いながら投げる。陸上のトラック内に放置はできないでしょう~。できるだけ拾って帰るつもりだ。
麗華は自信がないと言っておきながら、百発百中。さすが才女は違う。それに対して俺れはというと、たまに外れて
投擲攻撃のせいで思うように前に進めない
こいつ、あまり頭が良くないな。
「回復しましたわ! 行きます!」
瑞葵が再度突貫。
その間に崩れたフォーメーションを組み直す。
それを二度繰り返したところで、瑞葵の動きに変化が訪れる。先ほどまでのど突き合いから、多少だが双剣を上手く扱い始める。
これは覚えたか。と思ったら今度は不思議な踊りを踊り始める。
なんて、思っていると
用意した石も投げ終わったことだし、そろそろいいか。
「少し遊んだ後、こいつを抑え込む。止めは任せる」
踵落としからの回し蹴りその攻撃にプチサンダーも追加。並列思考様々。
炎を吐こうとした口をアッパーカット! 上空に炎の柱が立つ。
その後も少しばかりいろいろな動きでの攻撃や忍者刀影縫いを
忍者刀影縫いは影縫いが発動すると、少しの間相手の動きを止める効果がある。麻痺とは違いすぐに解けるようだが、結構頻繁に発動していたので使える。霊子ナイフの最期の枠に合成しようと思う。
少しの時間戦いを楽しませてもらった後、ステップからの裏拳を喰らわてできた隙に、霊子ナイフと鬼殺の剣で前脚を攻撃。すぐに武器をホルダーにしまい、
「今だ!」
麗華が最後の勇撃の波動を使い、
定石どおりフルボコに。
『レベルが15になりました』
『レベルアップに伴い
『アイテムをドロップしました。ホルダーに収納します』
『ハイランクキラー達成により比率が加算されました』
『小エリアボス討伐達成ボーナスによりホルダーランクが追加上昇しました』
『小エリアボス討伐達成により特殊アイテムを獲得しました。ホルダーに収納します』
『
『使役アンデッドのレベルが上限に達したので進化できます』
まあ、こんなものだろう。
それより、使役アンデッドがレベルカンストして進化できる。これは楽しみだ。
「恢斗! あなた、麻痺したら助けると言ってましたわよね! なぜ、助けに来ないのですか!」
ん? なんのことだ?
どうやら、麻痺すると声が出なくなるらしく、痺れた体で助けろというジェスチャーしたのがあの不思議な踊りだったらしい。
「ははは……すまん。まあ、
「笑いごとで済ませようなどとしても許しませんわ! 貸し一つですわ!」
へいへい。今回は俺が悪いので甘んじて受けましょう。
「はーい。全員集合!」
なんだなんだと、赤星さんも水島顧問も全員集まる。
「今から、石の回収を行います。全部拾ってください。以上」
全員が先ほどまでの戦場を見れば、俺と麗華が投げた石が散らばっている。このまま帰ったら明日のニュースに載りかねない。悪質ないたずらとして。
そのことに気づき、全員渋々と石を回収し始める。
意外と
後でちゃんと進化させてやるからな。
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