23.自爆技と弱点攻撃
動きについてこれない以上、もっと細かく動き、フェイントも混ぜていけばいい。その場から動かない
なんて思ったら
こ、こいつ自爆技を使いやがった!?
黒い炎と爆風をもろに喰らい吹き飛ばされる。
い、痛てぇ……。
痛いってことはBPが0になったってことだ。顔や腕がヒリヒリする火傷したようだ。初めての経験に冷や汗が頬を伝う。こいつはヤバい……ポ、ポーションどこだ!
焦りまくる俺の思考と、冷静に状況判断している俺の思考。冷静な俺の思考が手に持つアンクーシャを使えよ、お馬鹿と言ってくる。
ちくしょう! 気にいってた服なのに!
この鎧には闇耐性が付いていた。だから鎧以外の所はダメージを受けても、鎧は無傷だったわけだ。変なところで現実的なシステムだ。スキルと違い防具の場合は、俺自身に耐性が反映されるわけではないらしい。そこはゲームらしく全体に反映でいこうよ……。
いわば、メガ〇テ的攻撃だな。本来なら相打ちになる攻撃だったが、己の属性を上手く使った妙手だった。ただ、奴の予想外だったのが、俺のBPの高さと闇属性を持つ鎧を装備していたこと。そして、アンクーシャを持っていたことだろう。
正直、相当に危険な状況だった。田村あたりのクラスなら大怪我、下手すれば死んでいた可能性もある。それくらいの攻撃だった。
奴はTPを使い切り、同じ対処法は当分できない今がチャンス!
切れた加速を再度使い。アンクーシャを握りしめ動き出した
「喰らいやがれ! 回復!」
自分で言っていて凄い矛盾を感じている……。
が、効果はテキメン。黒いローブを光が包み、髑髏顔が驚愕の表情を見せている。たった一度の回復で動きが止まり、塵となって消えていく。
あっけない幕切れに俺自身が呆然。
弱点を突くとこんなにも呆気なく倒せるのか? もしかしたら、苦労して倒したあの
だとしても、鑑定って大事だな……。
『レベルが10になりました』
『レベルアップに伴いSP《ステータスポイント》を得ました各項目に振ってください』
『アイテムをドロップしました。ホルダーに収納します』
『ボスキラーを得ました』
『ハイランクキラー達成により比率が加算されました』
『小エリアボス討伐達成ボーナスによりホルダーランクが追加上昇しました』
『小エリアボス討伐達成により特殊アイテムを獲得しました。ホルダーに収納します』
『レベルが10になったことによりホルダー機能が拡張されました』
ん? また適合率が上がったけど、補正値と得られるSPの値が変だぞ?
適合率が245%の時と250%では補正値の値が全然違う。もしかして、適合率でSPの補正値も変わるということか?
そうなると、適合率が低いホルダーのレベルアップ時に得られるSPの補正値は低いことになる。それすなわち、ステータス値が低いってことだ。
計算してみると今回の補正値は150%換算で四捨五入されている感じだ。
適合率が250%未満のときは基本値抜きで補正値は100%分。適合率が250%以上だと補正値は150%分が補正される。
これって凄いアドバンテージじゃないのか?
なるほど、柿崎と田村がレベルが高くても弱かったのは適合率が低かったからかもしれない。
いや待てよ、奴らの適合率が低いのではなく、俺の適合率が高いんじゃないのか?
今日あれだけホルダー適合者を探して一人も見つけることができなかった。もしかして、適合者って稀有なのか?
その適合者の中でも、俺って実は俺Tueeee! だったりして?
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