側近のタコさん
賑やかな会議が終わり、ボクは玉座ごとタコさんに担ぎ上げられて自室らしき場所まで運ばれた。
なんて怪力なんだタコさん。
正式なお名前がわからないからタコさんって呼び方でごめんなタコさん。
スタッフ出てきてくれないかな……。
『大王様、気分が悪いのならおっしゃってくださればよかったのに』
相変わらず何を言っているのかはわからないが、口らしき場所がモゴモゴと動き、そこから音を発している。
ドッキリなのだとしたらそろそろプラカードを持って出てきてほしいなあ。
ボクみたいな一般人の反応を見て視聴者は楽しめているのか――あ、もっと大袈裟に驚いたほうがいいのか!
ちょっと冷静すぎちゃった。
このままだと撮れ高ゼロよな。
『……大王様の脳内を覗かせていただいておりますが、何語でしょうか』
タコさんのぶっとい腕が伸びてくる。
この腕からたこ焼きが何人分作れるかな。
着ぐるみなのはわかってんだけど、にしても本物みたいにベタベタしている。
『変な大王様』
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