第20話
放課後になった。
「待って、ゆう」
俺は真っ先に学校に出た。
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「冬華って、いくら家族だからって、ゆうのこと大切にしすぎじゃ無い?」
「私、お姉ちゃんだから」
「お姉ちゃんって、私は正直ゆうが弟なら嫌だな。」
「ゆうはね、みんなから見ると、生意気に見えると思う。けど、とっても良い弟なの。」
「そうかなぁ?」
「うん。私は何度もゆうに助けられた。」
「 私は男子を毛嫌いする性格が強くてね。」
「意外、今とは反対だね」
「そうなんだよね。でね、そんな性格の私を男子達はそんな性格をおちょくることを楽しんでいた。」
「冬華のことが好きだったのかな」
「そうじゃないこと、祈りたいな。
他の男子と、ゆうは違ったの。私にちょっかい出して来た生徒を高山くんのように学校に言ったり、
それでも止まらない人にはゆうが喧嘩してくれたんだ。」
「あの陰キャにそんな過去が」
「『冬華を傷つける奴は許さない!』ってよく言っていたんだ。」
「へー、」
「他にも沢山あるんだよ、良い思い出」
「ごめん、もう満足」
「そうなんだ、残念」
冬華の話を聞いてる相手は思った。恩を仇で返したんだなと。
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学校から出て、まなちゃんの元に向かい、その後バイトに行った。
バイトが終わると、いつものように公園で睡眠をとる。
まなちゃん、今日は夢で会えるかな?。
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中学の時だった。
「 教科書無くなって焦ってたね。」
「うん」
「どこにあるでしょうか?」
「えっ?家?」
「正解はここでした。いやー良いリアクション見れた。」
それから、冬華は他にもイタズラ、嫌がらせをして来た。
そして、クラスで俺の悪口を言うのが流行っているようだ。
だがいつの間にか、それは流行りでは無くなっていた。
「ゆう、ホント友達いないよね」
昔、俺と仲が良かった友達は、みんな俺の悪口を言うようになった。
俺は、もしかしたら、まなちゃんに執着していた理由が、ずっと変わらないからなのかもしれない。
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違う!!
目が覚めた。
嫌なことを思い出した。
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