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小さな美しいガラス片から、いくつものグラフが浮かび上がった。
半透明な、いくつもの美しいグラフはステンドグラスのようにも見えた。
「昨日までの夜の長さでも、天使の涙の供給量はぎりぎりだった……」
スピカの隣に居たジニアが浮かび上がったグラフを見て言った。
「私以上に細かい資料だわ」
バランじいはジャックに破片を預け、紙束をジニアに渡した。
「さすがバランさんね。察するに、天使の涙の供給が尽きてしまう日もわかっているんじゃないかしら」
「もって半年……」
「その通りよ。でもそれは、谷の崩落がこれ以上続かなかった場合」
「……光がなければ、私たちは暮らせない……」
スピカが言った。
「おとう……いえ、王様、私が王様の代わりに、隣国へ立ちます」
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