「藪の雪」#なくさずの詩より


 積もっている。

 一夜明け。

 色をなくした世界に、

 ぽつりぽつりと色がある

 白の頭巾を被る姿は

 必死に生きている証のようで

 少しばかりうらやましく

 うらめしく、うれしくもあり

 この中を歩かなければならない

 と、いう絶望感もあり

 必死に生きるのは自分もだ

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