第七章 第27話 突発的事態
そんなわけで、
リィナはそのまま店の手伝いに
腹がくちくなって眠気が
まあ学校を
現金なやつだな……と、
――俺はこの子を両親から引き離してきてしまったんだなあ。
事情は黒瀬先生から聞いたし、先に出発した俺を追いかけてきたのも瑠奈自身だ。
無理やり
まさか子連れ状態になるとは思ってなかったから、一人ならどうとでもなるだろ的なお気楽道中が
とは言っても、もうぐだぐだ
この子を守っていこうと思う。
で、だ。
これから俺が
正確に言えば、スマホにコピーしたデータだ。
幸い、自分のスマホを持っていくことは認められた。
だけどもう充電することは出来なくなってしまった。
正確には、いつも持ってたモバイルバッテリー二つがあるから、その充電分が
まあ当面の間この世界で生活していくのに、スマホなんて
ただ、何かを調べたくなった時にオフラインで
自然放電はどうしても防げないからいつかは使えなくなるけど、これからは電源は落としておいて、なるべく長持ちするようにしよう。
その前に――例のデータを確認しなければ。
――校長先生が、ある意味
ファイルは二つ。
作成日時が古い
☆
「マジかよ……」
――全てを聞き終えた俺は、またしても頭を
今なら、あそこまで
ファイルの内、古い方はどうやらこの
校長先生ともう一人の人物が
少しだけ音がくぐもっていたけれど、内容はしっかり聞き取ることが出来た。
新しい方は、恐らく校長先生が保健室で
――結論から言うと、手掛かりは――あった。
何しろ、俺たちがこの世界に
しかも、そもそもの原因が――
「せんせー!!」
突然
そのまますっ飛んできて、隣りのベッドに座る俺にしがみつく。
「なっ!」
俺は彼女の勢いでベッドに押し倒され、反動で再び起き上がった。
起き上がり
「ど、どうした瑠奈!?」
瑠奈は何も答えず、俺の腹に顔を
何か
それにしてはやけに
ドガシャン!!
ガラスが
「こ、こここ今度は何だァ!?」
その人物は床をごろごろと
そのまま、動かない。
俺は近寄っていいものかどうか判断にあぐねた。
瑠奈が
すると、その人物は「うう……」と小さく
フードの中の眼が、こっちを見る。
――その
俺は瑠奈を無理やり引き
「
俺の
――マズいぞ……。
刃物を持った相手に、
格闘家とか言われる人たちですら、まずは逃げろと言うらしい。
俺みたいにちょっと空手をかじった程度の腕前では、どうにもならないだろう。
相手が短刀を
ゆっくりとこちらに近づいてくる。
やばいな……
「瑠奈」
俺は背中にいるはずの彼女に話しかけた。
「俺が食い止めている
瑠奈がすごい勢いで首を横に振るのが伝わってくる。
「聞き分けてくれ。このままじゃ二人ともやられちまうから……なっ!!」
俺はそう言うや
「今だ! 行けっ!!」
俺は正面の相手に飛び
ダンッ!!
目の前の視界を、上から黒い影が
――見ると、別の人物が短刀のやつを押さえつけている。
不意を突かれたからか、そいつはあっという間に組み伏せられ、手に持っていた短刀を蹴り飛ばされていた。
そして新たな人物は何と……
「ぐわっ!!」
ゴキリとかボグンとか言う、気味の悪い音が
最初に飛び込んできた
後から来た方が、どこからかロープのようなものを取り出し、相手が痛がるのも構わずに手足を
俺は何が何だか理解できず、棒立ち。
瑠奈も後ろから俺に抱きついたまま、
そして……後から来た
「
それは――女性だった。
こちらも初めて見る顔だ。
助けてくれた、と考えていいのだろうか。
いや、まだ分からんぞ。
目の前で
俺は
「ヤ、
女性は特に表情を
後ろにいた瑠奈が、そろそろと俺の横に立つ。
「
「
すると、彼女は右手を差し出して言った。
「
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