第五章 第11話 明暗
セラウィス・ユーレジアの一室で、ドロテアリッカ――リッカ先生から魔法の手
リッカ先生は根気よく、時にはリィナと何かやりとりしながらも、俺たちに
ただでさえ難しい
それなのに彼女は一度たりとも声を
立派な教師、だな。
ひたすら
お互いの意思
この二人には、本当にもう感謝しかない。
――結局のところ、
事象をイメージし、それを胸からぶっ
言葉にすれば、ただそれだけのこと。
……俺としては、この「胸から」ってところが
頭から直接放射する方が、よっぽどすんなりと
――それと……
こいつの意味が結局分からないままなのも大きな心残りだ。
ギームと似たような響きだから、きっと超重要なもの
これについては、リッカ先生もリィナも説明に困っているのがはっきりと分かった。
もしかしたら二人もよく理解していないのかも知れない。
「う、動いた!」
「うそ……わ、私も……」
「ホントかよ……」
――そして、結果として五人中、三人が球を動かすことに成功したのだ。
神代君と澪羽、そして……俺こと八乙女涼介だ。
動いたと言っても、リッカ先生のレベルまでは
それでも……
――俺たち三人が成功した後も、加藤先生と天方君は何十分も狂ったように頑張り続けた。
それでも今回の
二人とも気の毒なくらい落ち込んでいるが……こればっかりはどうしようもない。
「何で私は出来ないんだろう……何がマズいのかなあ」
「……くそう」
泣きそうになっている二人に、俺たち三人は掛ける言葉が見つからなかった。
――ただ、今回のことで一つの疑問が解決し、新たな疑問が生まれたことになる。
まず、日本人とペルオーラやリィナたちに、恐らく生物的な違いはないだろうということが分かった。
何しろ、俺たちが出来たんだからね。
そして……成功した三人と、残りの二人にはどんな違いがあるのか、という疑問が生じてしまった。
それが努力か何かで埋められるものなのか、
(……!)
そこまで考えて、俺はふと
少なくとも、
――取り
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