第110話 清掃員

男は清掃員をやっている。

どこかの会社に所属しているのではなく、個人で依頼を受ける。

 

その男のことはあまり知られていないため、滅多に清掃の依頼は来ないが、単価が高いためなんとか食っていけるのだ。

 

以前は年に数回、依頼があるかどうかだが、最近は不景気のせいか月に1回は依頼がある。

 

今日も依頼があり、現場へ向かう用意をする男。

男の特性の洗剤とブラシ、ほうきに塵取り、ゴミ袋、ガムテープ、のこぎり、スコップ、ブルーシート。

いつもの道具を持って、男は家を出た。

 

依頼された場所へ行き、合鍵を使ってドアを開ける。

 

中を見て男は、今回は大変そうだとつぶやきながらも清掃を開始した。

そして、10時間後。

男は依頼通り、その部屋の清掃を終わらせた。











 

終わり。


■解説

男は部屋の中にある死体も清掃する。

大変だとつぶやいたのは複数の死体があったためである。

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