第18話

帰りに撮影現場をチラッと見ると、めいさんとやらまだが撮影してる。うざ。帰ろう。


「みとさん?」


「は?…なんですか?」


はげたチビのおじさんが話しかけてきた。なにこいつ?


「雑誌はどうしましたか?」


「は?ここで読むから置いてます」


「ホテルで読まないんですか?」


「あのー、私そういうのいいんで」


「それじゃ困ります。なんのために沖縄から来てるんですか?」


「…おじさん、雑用の人?」


「長山です。準也のおじで、あなたの母親の撮影もしていました」


うえ!うそー!この人が?準也さんの…似てなさすぎ!


「ポーズのパターンを増やしたほうがいいですね。今のままじゃ明日も撮影できませんよ?」


なにこいつ!準也さんのおじなんて嘘だ。


「わかりました。持って帰ります」


ふん!なんなのここ!うるさいやつばっかー。それではるはやりたくなくなったんじゃないの?

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