第134話  第2章 ⭐その後⭐

陽と碧の左手の薬指にはお揃いのリングが光っている。



(後ろ姿だけだから、ドレス着てモデルやってくれない???)

と、陽に頼まれて行った小さな島の撮影。

思い出すだけで、にやけてしまう。

(私は陽のお嫁さんになったんだ。。。)




内緒で行われたプロポーズや結婚式だったが、しばらくしてマスコミにバレてしまい、事務所は文章を出して公表した。


陽は移動のたびにマスコミに追われる。

『HARUさん、ご結婚おめでとうございます!一言いただけますか?』

『ご結婚されてどうですか?お相手はどんな方ですか?』

質問責めにあう。。。

『ありがとうございます!とても幸せです!』

と、陽は笑顔で答えて逃げるように車に乗り込む日々。

番組でも質問は陽へと向けられる。



楽屋でのメンバーも真似をしてはしゃぐ。

『陽さん、今のお気持ちは?』

『よだれが出るほど幸せです!』

『あははははは!!!!』

『陽ー、本番でもそれ言ってくれよー』

『言えるかぁー!』

『あー、羨ましい。。。』

駿が言った。

『駿も結婚すればいいじゃん!!』

陽は笑いながら言う。

『まずは相手見つけないとなぁー』

啓太はニヤニヤしながら駿を見た。

『う、うるせー!』

『よし、俺も結婚するかぁーーー!!』

海人が言った。

『えっ!マジで?!?!』


『ちょい、ちょい、ちょい!!!

気持ちはわかるけど、それはもう少し待ってくれよー』

マネージャーが困った顔をして言った。


『ちぇーーっ!凄い結婚式にしてもらうからなぁーーーー!』

B/の楽屋はいつも賑やかで楽しそうだ。



しばらく世間では騒がれたが、次々と色々なニュースが流れて、陽の結婚の報道は静かになっていった。



しばらくして結婚後、初めてのツアーが発表された。

碧はドキドキしていた。

(申し込み減っちゃったらどうしよう。。。)

事務所もメンバーも心配していた。

が、ファンクラブの人数は減ってしまう事もなく。。。

個人活動の努力もあってか、ファンクラブの人数は少しずつ増えていった。

ライブチケットの申し込みも多くなり

『B/のライブのチケットは取れにくい!』

とSNSで呟かれるようになった。


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