第132話 第2章 ⭐碧と陽の結婚式⭐
海が見える丘に建てられたチャペルのセットは陽が社長にお願いをして、用意をしてもらったものだった。
潮風に吹かれながら、青空の下でサプライズで結婚式ができないかと、みんなで考えた。
真っ白なドレスに身を包んだ碧は父親と腕を組んでゆっくりと歩く。
B/のメンバーの前を通り、懐かしいサッカー部のメンバー達に迎えられる。
『おめでとう!』
『碧ー、キレイだよー!』
碧は涙が止まらなかった。
これまでの楽しい想い出や、辛かった出来事が浮かんでは消えていく。
たくさんたくさん迷惑をかけた両親の前を通り、陽の方へと向かって歩いた。
陽の前で立ち止まり、父親から陽の腕へと碧は渡された。
『陽くん、碧を頼んだよ!』
『はい、全力で幸せにします!』
それから、みんなの前で入籍届に名前を記入した。
桜木 陽。
神﨑 碧。
指輪の交換をして、暖かな太陽に照らされながら誓いのキスを交わした。
青空の下でウェディングベルが鳴り響いた。
みんなが泣きながら祝福してくれた。
用意されたお料理をみんなでワイワイと話をしながら食べる。
『陽、ありがとう!』
『碧、ありがとう!碧がいてくれたから、俺は強くいられる!これからも宜しく!』
メンバーも楽しそうに話をしてくれる。
『碧さん、陽さんマジカッコいいんですよ!普段はポンコツなんですけど、ここぞという時はね!』
『ホントに優しいよね?』
『そう!社長に話をしてくれた時はマジで惚れました!!!』
啓太がはしゃいでいる。
『フフッ、惚れたの?』
『俺が碧と結婚したかったからだよ!一緒にいる時間を作りたかったからだよ!』
『おかげで俺は彼女と仲直りできました!』
海人が嬉しそうに笑う。
『ホントに?良かったー!』
『碧さんもすっごく優しいんですね!だからかぁー。。。』
啓太がはしゃいでいる。
『ん?』
すると、海人が碧の耳元で囁いた。
『陽は碧さんにメロメロっす!』
『誰だーーーなんか言ってるだろー!』
にゃははは!!!
笑い声が絶えない1日だった。
陽と碧が出会ってから15年目の春。
神﨑碧は桜木碧になった。
碧はウェディングドレスを着て、綺麗な夕陽をバックにみんなで写真を撮った。
B/のメンバーと碧との写真も撮った。
B/のメンバーだけでも写真を撮った。
そして、メンバーだけで撮った写真は次のCDのジャケットととして採用された。
みんなの笑顔が素敵すぎて、駿がどうしても使いたい!と言って決めたようだ。
そして、陽と碧の部屋の棚にに新しいCDとして並ぶ事になった。
そのCDの曲名は。
"MARIAGE"
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