第30話 ⭐試合⭐
朝から碧は奮闘中。
試合に出る陽の為にお弁当を用意していた。
朝からお弁当を用意しようとしている母親に
『今日は自分で作る!』と言った。
『あらっ珍しい!』
と母親は見守る事にしたようだ。
卵焼きは難しい。。。
『あー焦げちゃう!助けてーー』
結局母親の手を借りて、何とかおかずは出来上がった。唐揚げは母親の手作りだが。
(入れ物がなぁー、陽めっちや食べるし。大きなお弁当持っていくの大変だなぁ)
碧はラップを大きく広げた。
その上にごはんを広げる。ここはシャケ、ここは昆布、ここは明太子、真ん中は梅干し。
その上にまたごはんをのせる。
そのままラップごとにぎって、大きな大きなお握りを作った。
その大きさに母親は驚いている。
『碧、何それ?食べれるの?』
『私のんじゃない。』
ん?と母親は碧の顔を覗く。
『誰?』
『陽。。。』
碧は小さな声で言った。
母親はにっこりと微笑んで、おかずは大きなタッパーに詰めてくれた。
『行ってきまーーーす』
『行ってらっしゃい!』
碧はいつもよりも元気に出かけた。
集合場所には先生と部員達が数人集まっていた。もちろん陽もいた。
『碧、おはよう!ちゃんと眠れた?』
碧は必死でみんなのところへ急いだ。
『おはようございます!ちょっと興奮して寝不足かな。』
凛花先輩だ。
『おはよう、碧ちゃん!凄い荷物だねぇ。
今日は暑いから、着いたら飲み物の準備からお願いね!!!』
『はいっ!』
陽は朝から元気だ。
『碧ー、これ何?重たっ!!!』
碧の荷物を1つ、さりげなく持ってくれる。
陽は自分の為の大きなお握りが入っているとは知らずに笑っていた。
『まぁねー!』とごまかしておいた。
みんなで集合して、移動をする。
『陽、頑張ってね!』
『おうっ!』
陽の笑顔は眩しかった。
試合が始まると、部員達は別人のように気合いが入っていた。
掛け声が響き渡り、みんなが必死だった。
碧も少しずつルールなどを理解していて、凛花先輩と一緒に見守る!
(頑張って!)祈るように見守っていた。
ボールが陽に渡った。
(行けーーー!頑張ってーーー!)
陽はいつもよりも輝いて見えた。
長い足でボールを蹴り、相手をかわし、走る。キャプテンが叫んだ。
『陽、打て!!!!!』
陽は思いっきりボールを蹴った。
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