第133話 ミズモチさんとファミレス
冒険者ギルドを出た私はスマホアプリに映る金額の凄さに圧倒されてしまいます。ですが、忘れてはいけませんね。
この金額を稼げたのも、本日の功労者であるミズモチさんのお陰だということを。お礼をするために本日は夕食を豪華にしなければなりません。
ビッグブルを倒してくれただけでなく、私とドロップ品を冒険者ギルドまで運んでくれたのです。何もかも感謝しかないです。本当に嬉しいですね。
ふと、夜の冒険者ギルドを出ると星が綺麗に輝いています。最近は慌ただしくて空も見れていませんでしたね。
スカル仮面の性能を確かめるために、つけたまま冒険者ギルドを出ましたが、誰も私を見えていないように自然に過ごされています。
存在感がなくなったようで、悲しく感じるのは、私だけでしょうか?
「ミズモチさん、何が食べたいですか?」
『う〜ん、パン〜、ニク〜、サカナ〜いっぱい〜』
「おお!本日は、色々な物が食べたいのですね。いっぱい買うのも大変なので、今日は食べにいきましょうか?」
ミズモチさんが食べすぎても、お支払いはたくさん稼げて問題ありません。
心配しないで、外食してもいいですよね?
『ヒデ〜、いく〜、ゴハン〜』
ふふ、ミズモチさんがいっぱい食べられるところはどこでしょうか?
色々な物が食べられて……、私の頭では一つしか思いつきません。
「ガ○トさん! お願いします!」
私は、店に入る前にスカルの仮面を外して中へと入ります。
本日は、みんなの味方ファミリーレストランにやってまいりました。ここの唐揚げとハンバーグが大好きです。魚料理から、ピザやパスタまで様々なメニューが食べられるのもありがたいです。
「魔物も一緒でも大丈夫ですか?」
「それでは奥のテーブル席にどうぞ」
最近は、テイマーさんも店を利用することがnewtubeで披露されているので、店側も受け入れてくれる確率が上がりましたね。ミズモチさんをテーブルに座って頂いてメニューを選びます。
ふふ、私は禁断の頼み方をしてみることに決めました。
「はい。ご注文ですか?」
「あの、全てのメニューをくださいって、大丈夫ですか?」
「えっ?」
「全メニューをいただきたいのです。できますか?」
「ええ。それは大丈夫ですが、全て提供するのに少々お時間をいただいても?」
「はい。大丈夫です」
夕食時を、過ぎた21時で人もまばらに座っているだけでしたので、私は思い切って全メニュー注文をしてしまいました。
一人で来ただけでは絶対に食べ切れることはできません。ですが、ミズモチさんでしたら、全部食べられると思うのでいってみましょう。
「それではサラダバーとドリンクバーは、ご自由にどうぞ。お米やカレーなども用意しています」
サラダはボールを借りて、私の分を皿に、ミズモチさんの分をボールに入れてとってきます。
お米は山盛り、別でカレーを注いでミズモチさんの前におきます。私はコーンスープをいただきました。
「リブステーキです!」
リブロースは単品とセットがあります。
どちらもやってまいります!
他にも唐揚げ付きやハンバーグ付きなど様々です。
ミズモチさんは熱々の鉄板の上に乗っても熱くないのでしょうか?
焼かれているミズモチさんからは焦げ臭い匂いはしませんので、大丈夫ということですか?
私は、鯖の味噌漬けを頂きました。
最近はミズモチさんに付き合って、お肉が多かったのでお魚はそれだけで幸せを感じてしまいます。
どうしても一人暮らしで魚を食べるとなると、刺身が多くなってしまうので、煮魚や焼き魚においしさを感じてしまいますね。
「ピザです。それにデザートです」
スパゲティーやピザが運ばれてきては、ミズモチさんが消化してどんどんお皿が運ばれてきては、持って帰って行かれます。
店員さんとミズモチさんの熱いバトルのような展開についついどっちの方が早いのか見守る立場になってしまいますね。
私はドリンクバーと季節のデザートを頂いております。
最終的には全てを食べ終えたミズモチさんと、疲弊し切った店員さんどっちも素晴らしかったです。店員さんには感謝ですね。
「ミズモチさん。満足できましたか?」
『ヒデ〜ゴチソウサマ〜美味しかった〜』
「よかったですね」
ミズモチさんは大満足です。
店員さん達には、こんな時間に忙しくさせてしまって申し訳ありません。
「すみません。お会計をお願いします」
「〜〜になります」
なんと!!!これだけ全て食べたのに10万にも達していません。
本当にリーズナブルで庶民の味方ですね。
怒られないのであれば、一ヶ月に一度はミズモチさんと来たいです。
「また来てもいいですか?」
「こっ、心からお待ちしています」
引き攣った笑みではありましたが、歓迎してくださいました。
プロ根性は素晴らしいです。
「本日は色々な人にご迷惑をおかけしました。これからは自分の行動を見直して、他の方の意見も聞きながら行動しないといけませんね」
『ヒデ〜ガンバ〜』
「はい。私にはミズモチさんがいるので、いくらでも頑張れてしまいます!」
ミズモチさんのプルプルボディーに頬ズリして、癒された私は帰宅の足取りは軽くなりました。
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あとがき。
どうも作者のイコです。2月も本日で終わりですね。
いつも道スラを読んでいただきありがとうございます。
3月より予告していた通り、更新頻度を下げようと思います。
一先ず、目標は週三投稿を目指します。
二日に一度の更新をしていこうと思います。
明日はお休みしますので、次回更新は3月2日のお昼頃にしますね。
どうぞ今後もよろしくお願いします(๑>◡<๑)
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