努力・継続・夢を信じることの価値を真正面から描いた、読み応えのある作品

一度目の異世界転移が「あっけない失敗」で終わるという導入がとても印象的で、そこから三十年もの努力を積み重ねた末に再挑戦する構成が、本作に強い説得力を与えています。


主人公コーキは、夢を信じて現実世界で研鑽を続けてきた努力家。

その積み重ねが二度目の異世界で確かな力として結実する流れは、読んでいて胸が熱くなります。


異世界と日本、二つの世界を行き来しながら問題を解決していく展開も新鮮で、それぞれの世界で得た経験や知識が相互に活きていく点が非常におもしろいです。

若返りという要素も単なるご都合主義に終わらず、「積み上げてきた三十年」が精神面にしっかり残っているため、行動や判断に重みがあります。


張られた伏線も丁寧で、先の展開を考察したくなる楽しさがあり、物語世界に自然と引き込まれました。

その他のおすすめレビュー

汐田 伊織さんの他のおすすめレビュー152