第8話 女王蜂様 いよいよ稼ぎだす
こうなるともうガッコも授業どころではない騒ぎで、ガッコ中から先生、生徒が校庭にわらわら集まってきている。
何事かと見れば、校庭で「のぼり坂くだり坂ま坂
「まいまい」「あかあお」のツートップに、脇を固める「なゆたん」。
こうなるともう止まらないよね。一番、止めなきゃならない校長先生が「なゆたん」なんだから。
え? 教頭先生? 教頭先生なら生ライブ、最前列のかぶりつきで声援送ってるよ。
もう、老若男女問わず、生ライブに大興奮。
「むっふっふっ~、頃合いだわね~」
ほくそ笑む蜂野先生。
傍で見てると、本気で「悪の女幹部」感バリバリですよ。ドロンジョ様ですか? 貴方は?
「そぉーれっ!」
蜂野先生が魔法のバトンならぬ針をクルリと振れば……
かぶりつきで見ていた老若男女はたちまち「のぼり坂くだり坂ま坂
「更にっ」
蜂野先生は脇で腕を組んで見ていた男子生徒二人に向かって、魔法の針を一振り。
「
感激の涙を流す湯千葉君。
「蜂野先生。大抜擢にこの『
「期待してるわよ~ん。むふふ。これで、広告料ガッポリ」
うわあ、すっごい悪い笑顔だよ。蜂野先生。
「そして、
「『泣元・トング・やすし』とお呼び下さい。マネジメントはお任せを。この『のぼり坂くだり坂ま坂
「むっふっふっ~、これでまたガッポリッ~。もう、ちまちまハチミツ集めて生活なんて、やってられないわ~」
満面の悪い笑みを浮かべる蜂野先生の前にその姿を現したのは、ゆるさでは定評のあるハチコーにあって、その怖さが際立つ「三女傑」、西桐先生・富士先生・天王先生だっ!
「新任の蜂野先生。これはどういうことですの?」
「貴方のような若い先生が生徒と仲良くなりたくて、イベントを企画することはよくあることです。しかし、これはやり過ぎでは?」
「学校も楽しい方がいい。それはわかります。しかし、学校はあくまで勉学の場。ライブステージではありません」
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