陽キャ女子に弱みを握られたので握り返します。

作者 荒三水

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百合の間に障害と傷害はつきものです 荒三水

私の机には落書きがある。女性器と男性器を模したらしい稚拙なものだ。落書きを消すため誰もいない教室に忍び込んだ私は、クラスメイトの左藤ひまりと出会った。陽気でおちゃらけて、自分とは決して交わることのない人種。内心で見下すような相手。けれど私はそこで、初めてクラスメイトに借りを作ってしまった。借りたものは必ず、返さなければならない。私は左藤ひまりに、借りを返さなくてはならなかった。