1-2
「お
マリィから
王家の
『親愛なるルイーゼ、変わりなく過ごせているかな? 明日の入学祝いを贈らせてもらう。
パカリと贈り物の
結局十六歳になるまで文字を変えられなかった自分は王子の婚約者に
家宝にして宝物庫に
「マリィ、シルヴィール様から頂いたこのブローチを明日付けていくから、ヨロシクですわ」
「
明日は国内の王族や貴族が十六歳になる年に入学し、三年間通うのが義務付けられている王立学園の入学式である。同じ
あれから婚約者のシルヴィール様とは月に一度
私の異能を
もしや『引きこもり令嬢』などと
引きこもっていた期間も、それはそれでタニアと共に鍛錬に集中できていたからなんら不満はないのだけれど。
数年前に王太子殿下が
でも、寂しいとは思わない。
私とシルヴィール様は政略的な婚約であり、私はたまたま異能があり都合よく選ばれた婚約者に過ぎない。
頭の上の文字を変えるという同じ目的を持った仲間で、そこに愛だの
「負けませんわよ! シルヴィール様!!」
会わなくなった間も、タニアからシルヴィール様の努力の
気合いを入れる私を、マリィは何も見なかったようにスルーする。基本マリィはお金が
そんなマリィと
「ルイーゼ様、本日の鍛錬はどうされますか?」
「明日もあるし、軽く庭を百周して
「お付き合いいたします!」
護衛のタニアとはもうすっかり鍛錬仲間である。
明日からの学園生活では、侍女や護衛は同行できない決まりなので、四六時中
何故かタニアは私に近付く家族以外の男性を遠ざけるように
「学園に入学しても、一緒に鍛錬してくれる?」
「
美人騎士様の
明日からの学園生活に気合いを入れるためにも、鍛錬に精を出すのであった――。
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