Column2 「匂い」と「臭い」の知っているようで知らない話 (前編)

 2月1日は「ニオイの日」らしいです。


*****

消臭スプレーの代表的製品「ファブリーズ」などを手がけるP&Gの「ファブリーズ暮らし快適委員会」が2000年(平成12年)に制定。


日付は「に(2)お(0)い(1)」と読む語呂合わせから。

*****


 とのこと。私は今日知りました(笑)

 折角ですので、「におい」にまつわる話をしましょう。


 さて、皆さんは「匂い」と「臭い」どう使い分けているでしょうか。

 おおよそ、「匂い」はよい(かぐわしい)香りのとき、「臭い」は臭い(不快な)においときに使う、という認識かとは思います。


 では、


 ——どんなにおいがする?


 という場合は、「匂い」と「臭い」のどちらが当てはまるでしょうか。それとも両方当てはまるでしょうか。

 実はこれ、辞書や書籍によって見解が違うのです。

「匂い」と「臭い」がどうやって使い分けられたのかを含め、丁寧に見ていきましょう。


 まず「匂」というのは、「イン」という漢字を元に作られた国字です。「におい」のなかでも、特に「よい香り」のものを指します。


 一方の「臭」は、旧字を「臭」と書きます。「臭」は、「はな」と「犬」から成る会意で、「犬が鼻でにおいをかぐ」という意味を表わしています。


 さて、ここから分かるのは、「匂」は初めから「よい香り」という意味として使われていますが、「臭」のほうはそうでないということ。


『漢字使い分けときあかし辞典』によると、「犬が鼻でにおいをかぐ」が転じて「嗅覚に刺激を感じる」ことを指すようになったそうですが、さらに転じて「嗅覚に不快な刺激を感じる」ときにも使われるようになったのだとか。


 つまり、単純に「嗅覚に刺激を感じる」(不快なにおいではない)ときも「臭い」が使えるということです。

 実際、『漢字使い分けときあかし辞典』には、「人によって『いいにおい』か『不快なにおい』か判断が分かれるときは、『臭い』を使うのが無難である」と書いてあるのです。

 確かに、漢字の意味から推察すればそれが正しいのでしょう。

 しかし国語辞典を引いてみると、そう簡単な話ではないのです。


 長くなるので、次話に続きます。


<参考・引用URL>

雑学ネタ帳 ニオイの日(2月1日 記念日)

https://zatsuneta.com/archives/102013.html

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る