第17話 城下町、市場にて その1
「いい、マオちゃん。女を顔だけで判断しちゃダメ。勇者ちゃんの普段の様子をさりげなく探ってみるの。そうすると見えてくるものがあるはずよ!」
愛の伝道師ティファニーのアドバイスのもと、現在、魔王マオは城下町の市場に来ていた。
もちろん魔法でツノは隠して、人間に変装していた。しかし、整った顔立ちの彼女が歩いているだけで多くの人間が振り返る。彼女は正体がばれているんじゃないかと思ったが、いやいや、もしばれていたとしたら人間どもは魔族の登場に慌てふためくはずだ、と気にしないことにした。
ちなみに、マオ自身が美しいからみんなに注目されている、なんてことは一切感じていない。
――勇者ちゃんは城下町に住んでいると聞いたわ。しばらくそこをうろうろすれば、きっと普段着の勇者ちゃんに会うことができるはずよ――とティファニーは言う。
「そんな簡単に会うことができるわけ……」
といってマオは市場を見渡す。すると……果物が並んでいるテントにユウの姿を見つけたのだった。
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