花が咲けばいいな

しっかり締めておいたはずの

ネジがいつのまにか

こっちも、あれ、あっちも

歩いてきた道を振り返ってみたら

足跡みたいに

ぽつん、ぽつんと落ちている

道理でガタピシ軋むはずだよ

戻って拾い集めるには

疲れてしまって

だから

遺していくことにしたの

ゆっくり自然に分解されて

最後の部品が緩んで落ちたら

それがわたしの墓標です


花が咲けばいいな

何処かから風に運ばれてきた種

小さな青い花


残ったネジに寄り添うように


花が咲けばいいな


寂しくないように

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