情念

情念こころとは

まこと思うにまかせぬものよ

その想い深く沈めたはずなのに

小石ひとつで揺れ動く


水面みなもに映る月だけで

よいと思ったはずなのに

見上げた夜空の満月に

この手をのばして恋しがる



頼りなく

頬にかかるは一筋の髪


取り残されたわたしのように

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