ぎんのゆびわ

今では

身体の一部になってしまったような

指輪だけど

結局は

ただの輪っかに過ぎないという現実こと

今更ながらに思い知り

ひとつの指輪を密かに外して

ひとつの細い銀の指輪を

新しく自分で買った


今、右手の薬指に

ひっそりとはめている


変わったことなど何も無いのに


左手がやけに軽くなった

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