ネムリヒメ

昏々と眠っていたの

夢さえもみずに

何も考えずに

心と身体を深く沈ませて

王子様なんて

期待しちゃいない

自分で眠って

自分で目を覚まして

それから

自分で起き上がるために

わたしはしば

ネムリヒメになった


つむぎ針で刺した指の傷には

バンソウコウを貼った


今も疼くけれど

それだけ


ただそれだけのこと

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