雨の道
瞳からこぼれ落ちた時に
涙は降り出した雨と混じって
頬をそっと伝い
ちいさな
地面に還っていった
ただ、歩き続けたかった
それだけしか痛みの忘れ方を
思いつけずに
傘を持たないわたしに
寄り添うように雨が降っていた
目の前にあるのは
白く煙った音のない世界
わたしは独り
降り続く雨のなかを歩き続けた
あの日
残酷で静かな
時が止まったような世界を
雨と歩き続けた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます