第94話 華姫祭・2
爵位が低くても華姫に選ばれれば王族と謁見が出来るし、上手く行けば高位貴族とお知り合いになれるチャンスが有るかもしれないとか。その為にお金を積んだり便宜を図ったりして華姫を決めるとかもうそれ八百長だし!最初は神聖なイベントだったのかもしれないけど趣旨が変わりすぎてて最悪なのでは?
「でも華姫の全員が貴族だと普通に皆が可笑しいと気づくでしょ?だから平民を混ぜておくのよ」
「え~……何ですかそれ.....祭の主催者サイテーなんですけど。辺境伯様はご存知なんですか?そんな事に関わるような人には見えなかったんですけど......」
もし関わってるんだとしたら辺境伯様の見方を変えないといけないなぁ.....
「勿論辺境伯様は直接祭の主催には直接関わっていないわよ?一応辺境伯領での祭にはなってるから名前は連ねてるけれどね。実際に運営をしてるのは辺境伯様から祭の運営の依頼を受けてる一親族の子爵家だったと思うわ」
「....マリッサさん詳しいですね」
「あら?ギルドの職員ですもの。情報収集は基本よ?」
マジですか!?ギルド職員になるにはそんなスキルが必要なの?
「そんな事はないけれど、荒くれ者の多い冒険者相手に仕事をするならあって困るスキルじゃないわよ?」
え?私今口に出してた!?
「....リンちゃんは顔に出やすいからわかりやすいわね」
「.......」
うん。そんなにわかりやすいのか....気を付けないとなぁ……
「その子爵の人が不正してるって事を誰も辺境伯様に言わないのかな?」
「.....今のところ誰も被害にあってる訳ではないし、華姫に選ばれる選ばれないは平民には余り関係が無いものだから余計わからないのだと思うわ」
......そう言うものなのか....まぁ平民が王族に謁見しても何の得にもならないのは解るし....逆に余計にお金掛かるし困るか....それなら祭を盛り上げて楽しむだけの方が楽よね。
「辺境伯様が問題視されて祭が無くなる事の方が平民に取っては重要なのよ」
マリッサさんも困った表情を向けてくる。向けてくるが何故私にその表情を見せるのかな?いや、私何もしませんよ?
「......わかりました。私もお祭りだけを楽しみます」
「そう!当日は屋台も沢山出るから楽しめると思うわよ?リンちゃんは辺境伯領の華姫祭は初めてなのよね?」
「そうですね」
この世界のお祭り自体初めてですけどね!
しかし、そうかぁ.....当日は屋台が沢山でるのかぁ……華姫に関してはどのみち私は関係ないし、どんな屋台が出るのか楽しみかも?
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