計算され尽くした構成力と展開力が凄まじい作品です

大まかなお話としては、超越者達が哲学的で論理的な問答を繰り返しつつ、世界(或いは迷宮)を運営していく重厚感あるファンタジー作品です。

特徴は何といっても、文章でしょうか。
話の構成や会話の流れ等、精密機械のような正しさで、計算された文脈が繰り広げられます。
キャラクターの発言一つとっても、こういう流れがあるからこそ、それに対してこう言う、みたいな丁寧なやり取りが見受けられます。
地の文こそ長めにはなるのですが、ストーリー・会話のぶつ切り感は皆無でした。

全体として、作者様が推敲を重ねたのがよく伝わる緻密で正確な作風でした。

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