第135話 ラッキー達の成長を見守る神界では・・・
「ラッキーは順調にオーディールを進んでるみたいね。」
「うん。フェンのお陰。」
「そうね。アークドラゴンもラッキーの事を気にかけてるみたいだし、このままラッキーが30階層にあるアレを手に入れれば、今よりも強くなるわね。」
「姉さんはアークドラゴンが言ってたモノを知ってるの?」
「もちろんよ。オーディールは有名だからね。だけど本来は勇者の素質をもった者が行くんだけどね。まあ見つけた人がいればその限りじゃないからかまわないんだろうけど・・・」
「ラッキーさんの役に立つ?」
「もちろんよ。見つけるのは苦労するでしょうけど、ラッキーの運の良さならきっと見つけるわ。」
「うん。」
「それにしてもダンジョン内の転移とかラッキーも良く気づいたわね。」
「うん。さすがラッキーさん。」
「元々転移魔法の使い手ってかなり少ないし、いたとしても移動用に確保されたりするからダンジョンに行ってる人って少ないのよね。それにいくらダンジョン内で転移できたとしてボスを何度も倒しても元々のドロップ率が低いからダンジョンのボスのレアドロップなんてそうそう手に入れる事なんてできないのよ。」
「ラッキーさん。スカイドラゴンの牙2個手に入れてたよ。」
「異常よね。ドラゴンと言えど20階層のボスドロップだからそこまで凄い訳じゃないけど、普通なら10体倒してようやくドラゴンの鱗よ?そして牙を手に入れようと思ったら100体は倒さないといけないわ。毎日毎日10階層からスタートして20階層のスカイドラゴンを倒して地上に戻る。がんばっても1日に2回しか倒せないと思うわ。そう考えると、スカイドラゴンのレアドロップを手に入れようと思ったら50日~100日間、毎日毎日ボスを倒さないといけないのよ。まあ本当に運がよかったら1回目でレアドロップが出る人もいるから絶対という訳じゃないけど・・・」
「ドラゴンの牙ってミスリルよりも効果?」
「そう言えばラッキーはアクアで手に入れたミスリルで剣と腕輪を作ってたわね。そう考えるとドラゴンの牙は持ってても意味ないかもね。ミスリルの剣の方がランクは上だし。でもまあ素材の剥ぎ取り用のナイフとかだったら今持ってるモノよりもランクは高くなるはずだから、売らずに使った方がラッキーにとってはいいかもね。予備の剣として持っていてもいいだろうし・・・」
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「やっぱりドラゴンの牙は売らないみたいね。それにドラゴンの牙はラッキーが持つみたいね。」
「うん。」
「まあ山分けって言っても、メインで手に入れてるのはラッキーな訳だしね。魔法の杖も火の杖も必要な分は自分達で持っていらないモノだけ売るみたいね。」
「うん。ラッキーさんも魔法が使えるから杖は大事。」
「本当ね。後は赤豆も緑豆も意外に大事だしね。後は・・・今日のモンスターガチャスキルから何が出るかね。」
「モンスターガチャスキルからは素質がけっこう出てるからそろそろ新しい素質が出るはず。」
「たしかにミラの言う通りね。あっ丁度ラッキーが10連モンスターガチャスキルを使ったわ。」
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「節約の素質か・・・」
「当たりの素質ね。ミラ。よかったじゃない。」
「そうなの?」
「ええ。生活系の素質っていうのはレア度が低いけどかなり実用的なのよ。そうね、例えばラッキーは健康の素質を持ってるでしょ。あれって病気になりにくいって素質なんだけど実際は状態異常にかかりにくくなるし、体力の回復も早くなるのよ。」
「そうなんだ・・・」
「ええ。ちなみに節約の素質は一般的には生活における節約、消費を減らしたり賢く購入したりする所だけど、実は魔力や体力も節約して効率的に使えるようになるの。もしかしたら転移の発動回数が増える可能性もあるわ。」
「本当!?それならすごい!」
「でしょ。まあ確約はできないけどね。ラッキーは転移魔法は10回しかできないって決めつけてるみたいだからいつ気づくかわからないけどね。11回目が使えるか試してくれたらわかりやすいんだけど・・・」
「ラッキーさんなら大丈夫。」
「そうね。」
(ラッキーの事だから、持ち前の運の良さですぐに気づくかもしれないわね。)
「そういえばミラ?あれからモートンは近づいてきてない?」
「うん。全く見てないよ。」
「ならいいんだけど・・・」
「どうしたの?」
「ううん。なんでもないわ。」
(賭けに負けて、剣聖の素質を与えた子も失って何かしてくるかと思ったけど、私も最近モートンを見てないのよね。おとなしくしているようなヤツじゃないし何か企んでるのかも・・・それとなく探っておいた方がよさそうね。あれでミラを諦めたとも思えないし。)
「そう言えば昨日言ってた30階層にあるモノって何?」
「ああ言ってなかったわね。それはね・・・」
「すごい!!それならラッキーさんきっと喜ぶ。」
「でしょ。」
「うん。私ラッキーさんがちゃんと見つけれるよう祈ってる。」
「ええ。私も一緒にお祈りするわ。」
そういってミラとマイは下界のラッキー達を温かく見守るのだった。
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