辺境教戒師
「あ、私はアンティナ。辺境教戒師なんだ」
「へ……?」
アンティナと名乗ったその人は、自分を<辺境教戒師>だと言った。<教戒師>というのは、要するに神の教えを人々に教え諭していく役目の人で、普通は教会にいるんだけど、その中でも<辺境教戒師>は、決まった教会を持たずに旅をしながらそれをする人のことだった。
他にも<教誨師>という人もいるんだけど、こちらは罪人に神の教えを説き悔改めさせる役目の人で、ちょっと違うんだ。
でも……言われてみたら確かに教会の服、みたいなのは着てるね……すっごいボロボロだけど。
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