浄化はどうやら終わりかな
リル目線
その後僕はエドワルドを二人で、他国を周り瘴気を探したが、なにも見つからなかった。エドと二人で冒険をするのは楽しく、たまに心惹かれる場所があってそこで気が済むまでのんびり暮らした。
ダイもマーチンたちと冒険者生活を続けているようだ。たまにギルド経由で連絡を取り合っている。
それから前の奴隷騒動だが、アレンが乗り出して調べているようだ。
どうも僕が始末した組織はけっこう大きい組織だったようだが、殺され方が不審で背景に大勢力が想定されているだ。
どこが不審かというと、体の傷からみると大立ち回りがあったはずだが、地面が荒れていないというのだ・・・・・・しまった・・・・・
つまり集団で乱闘した末に死んだってことで・・・・相手を探しているらしい・・・・
ごめん、アレン仕事を増やしちゃったね。
それでアレンは捜査であちこち行くらしく、たまに僕たちに合流する。
二人と僕とで歩いているとすごく目線を感じる。だって二人はかっこいいからね。
顔立ちも体つきも似ているが、同じ紺色の目だけど、アレンの目は春の夜空だと思う。冷たいはずの夜空だけど暖かい。対してエドワルドの目は冬の夜空だ。
冷たい色だけどなぜか恋焦がれる色合いだ。
前に野営の時、夏の星空をみながら、こう言ったら、二人が黙ってしまったのであわてて付け加えた。
エドが冷たいじゃなくて、目の色合いだよ・・・・エドは優しくていい人だし、好きだしって
するとアレンが僕のカップに紅茶のおかわりを注いでくれて、アレンもエドの目が好きだと言った。誤解がとけてよかった。
ギルドへアレンから連絡がはいっていた。それをみてエドワルドはうなづくと俺に告げた。
なんでも俺たちが住む家を買ったから見に来いと書いてあるらしい。
アレンにしては珍しい簡単な連絡だと確認したらそれだけしか書いてなかった。
そこで僕たちは行ってみたが、そこはいいところだった。町に近いが森と湖も近い。
いいところだと褒めたら、気に入ってくれたのはうれしいと二人が言うから、よく確認したら俺たちというのはアレンとエドと俺の三人らしい。
びっくりしていたら、二人はそれぞれ俺の手を取りこう言った。
「リルはちょっと鈍感すぎる。確かに僕たちはいい人だけど・・・リルに対しては真剣だよ・・・いやと言われても聞かないけどね・・・」
「僕・・・その・・」
「今の所、僕が優勢だと思っているけど」とエドワルドが言えば
「それは状況のせいもあるよね。今からいくらでも挽回できるから」とアレンが言い返した。
「これから少しずつ意識すればいいから、とりあえずなにか食べよう」
それから、キッチンでパンケーキを焼いたが、たっぷり焼いたのにあっというまに二人が食べてしまった。
僕はお茶のおかわりを飲みながら、こういうのもありかなって二人に笑いかけた。
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