第27話 新•華斗咲学園生徒会
あの日から一週間経ち、今は金曜日の六時限目。
講堂の中には、華斗咲学園の全校生徒が集まっていた。
「では、只今より、全校集会を始めます。礼」
生徒達は、『俺達はなんで集められたんだ?』と疑問に思いながら礼をした。
そんな時、天宮寺生徒会長が挨拶をする。
「こんにちは、皆さん。今回集まっていただいたのは私‥‥いや、我々が運営する生徒会の新役員を紹介する為です」
会場がざわつく。まあ仕方のないことだ、なんたって、天宮寺会長は今まで一人で生徒会を運営し、ずっと孤高で在り続けていたからな。
「では早速、新役員の紹介をしたいと思います」
会長から呼ばれ、俺と天音と由奈がステージに上がった。
そう。生徒会の新役員とは、他でもない俺達なのだ。
「生徒会書記になりました。一年六組の斎川由奈ですっ!入学したばかりの一年生ですが、だからこそ!一年生の代表として、精一杯頑張ります!よろしくお願いします!」
書記の席に着いたのは由奈。
相変わらずの凄まじいコミュ力でいいスピーチをしていた。
「生徒会会計になりました。二年三組の如月天音です。一年生の頃、学級委員をやっていた経験を活かして、今度は生徒会役員としてこの学校を引っ張っていきます。よろしくお願いします!」
会計の席に着いたのは天音。
一年生の頃の経験を話すとは、流石だな。
そして、俺はというと‥‥‥。
「せ、生徒会副会長になりましゅた!三年四組の片山唯人でひゅ!い、いっひょうけんめい頑張りしゅ!よろしくお願いしましゅ!」
このゴリッゴリに噛んでいる男が、生徒会副会長の片山唯人である。
「副生徒会長はユーモアがあるなぁ!」
くそっ!蓮め!ふざけたことをいいやがって!
こうして、俺の初お披露目は散々な結果で終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます