第14話

店は摘発された。借金の問題も弁護士に頼み、私は被害者として扱われた。裁判もあるし、なにかと忙しい。弟のことも知られて辛かったけれど、雷くんといられるのなら構わない。


やっと、解放されたんだから。


「少しは肩の荷が降りました?1人でなんでもしようなんてしちゃだめですよ?」


お姉さんは、優しい。私なんかのためによくしてくれる。警察に行った私をお家にも入れてくれた。


「はい、ありがとうございます…」


「仕事のことですけど、ボランティアでご贔屓にしてる企業様に募集あるか聞いておきましょうか?何か得意なことあります?」


「私、経済学部にいました。なのに法律とか全然詳しくなくて…簿記はできます」


「なるほど。わかりました。声かけてみますね」


「ゆきのちゃん、よかったね!」


「うん、雷くん…こんな私でも彼女にしてもらえる?」


私は、もう嫌われたくない。


「うん!うちに住みなよ。ね!紗絵ちゃん?」


「え、それはうちの親に聞かないと」


「はーい。じゃそうするー」

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