第10話 サーキット舗装 μが高く 滑らないはずなのに
休みを合わせて 鈴鹿へ
藤田達と通った鈴鹿 道は覚えてる
さてゲートへ向かうと
栄子ちゃんが 朱鷺を見る目になった
「遊園地の駐車場じゃないです 大円さん ホントに遊園地来たこと有りますか」
問われて 思い返してみると
8耐の観客で来た時にしか遊園地側から入っていない
しかも8耐なので バイクで来た 駐車場も違う
トランポで来るスポーツ走行でもレースでもパドック側のゲートばかり
今日もパドック側のゲートに来てしまった
しかも今日はGP250の地区シリーズの初戦の決勝日
当然 ゲートで止められて追い返されるてる時に、後のトランポから救いの神が
「其のパンチパーマは大円くんか 久しぶりじゃん」声がかかる
オープンだから、当然 後からもパンチパーマは見える
「あ、三河バイクの内村さん お久しぶりです やらかしました」
「まぁいいじゃん うちの駐車券に余りがある あげるわ」
駐車券を貰い パッドックに停める
ピットにお礼を言いに二人で行く コーヒーを出され
顔を知ってるのは 監督の内村さんと遠藤さんだけ
前にGP250の地区シリーズをTZで追いかけてた大円です と自己紹介
栄子ちゃんを 俺の彼女になってくれる奇特な女子 と紹介する
三河バイクの手の空いてる人は自己紹介して
「なんで 引退したんだっけ」顔なじみの遠藤さんに訊かれる
カクカクシカジカと、許して貰えて良かった と話す
「これを、一般公道で全開wwwwっw」ピット内爆笑
「だってしょぼいこと言って、ワークして開けないかだ ワークすればいける
って、あそこの整備工場前の道 どん詰りだからガラガラ
ワークからの全開でやって見せて 2台で全開 6本目で捕まりました」
また爆笑
「しかもノーヘルw 涙出まくり」
また爆笑
栄子ちゃん ニホンカワウソ
「鏡智 このネタ ここでは爆笑になるけど 他では滑るよ」と忠告してくれる
この一言も 「大円くんなぁ よく滑るから」ピット内爆笑
笑えてない三人 二人居るライダーの一人とメカ二人
「どうしたん」
「23から と まっちゃんで置いてかれる」
「そこは登りだし中間トルクがないんだ
ライダーがバックでのトップエンドを追いかけると
中から上のトルクが薄くなる Jニードルの調整だね 少し濃くして見て
藤田はこれが出来て速くなった
あと これやると開けきるのも大事だけど ワークで登らせないとカブる」
メカの人がJニードル調整して ちょうどフリープラクティス開始
ニ人でピットの屋上に上がって見てると、遠藤さんが来て
「これ、エントラントパス 遊園地も行ける」
「ありがとうございます」と受け取って20分 ライダーがピットに戻ってくる
「2′23”4 1”3詰めれた いいとこに行ける」ライダーは喜んでる
「おれらカップルは頂いたエントラントパスで遊園地に行ってくるわ」
遊園地に向かう
フリーパス代だけで済んだので お昼はちょっと豪華に
しっかり遊園地を楽しんで 帰りしなにピットにお礼を言いに行く
「流石 あの藤田くんを 地区シリーズランクインさせたキャブセッターだ
伸び悩んでたのが6位に入れた 駐車券とかを渡したかいがある」内村さん
「はい??」ピットの中
「そうだぞ 藤田くんがランクインしたときのキャブセッターの大円くんだ」
あれ 朱鷺を見る目になったチーム員
「藤田も頑張りましたから」
「そうは言っても、1年やって予選ギリの藤田くんに 大円くんが付いて
2年でシリーズ6位だろ」
「でも最高位で3位ですし 自慢できないですよ 最後は公権力の引退勧告ですし」
よし、ここなら 爆笑
あれ?
待ってみても こない 滑った
「鈴鹿の路面は サーキット舗装 μが高く 滑らないはずなのに」溢すと
「コースはな ピットは普通のコンクリートに塗装 滑りにくだけだ」
遠藤さんに 至極真面目なツッコミを受けて 凹む
内村さんと遠藤さん以外は朱鷺を見る目で静かになってしまった
「6位入賞 おめでとうございます 駐車券とかゴチです ではお先に」
見送る三河バイクの一同
「あの藤田くんがシリーズ6位の時には、幾ら使ったんだと噂になりましたよね」
「マシンには金なんか使っていない 大円くんのアドバイスだけであがっていったよ
今日もあの短い会話だけで 予選下位から入賞ポイントゲットだしな」遠藤さん
「こっちの嫌な所を伝えただけで、セットと注意点を出してきました」6位の68
「そりゃ そうだろ 暇があると ここか間瀬を走り込み 取れれば専有半日とか
とにかく走り込んでる 何回も藤田くんを連れて丸一日の専有をやってる
そう言う意味だと藤田くんも一緒に走ってるから金は使ったな
うちの当時のライダーも走らせて貰ったけど ついて行けずに泣いてたな
TZが耐久レーサーになってた 藤田くんに泣きが入っても蹴り入れて走らせてた
その時のベストが16″2 藤田くんの18″8よりだいぶ速いな」
ピット内 内村さんの言葉で 沈黙しか生まれない
「キャブセッターとして来てくれだと、公権力との約束もあるだろうから
パスとお弁当を用意して 彼女さんと遊園地へどうぞ だな」笑う内村さん
全然笑っていないライダー二人
栄子ちゃんと二人でNAに乗って帰り道
「鏡智 ネタ振るタイミングもあるから」インカムで言われる
「うん 難しいね 一発目は爆笑だったのに 最後はダダ滑りだった」
「藤田さんって どんな方」
「TZ250で走ってて、予選が厳しくて 俺がピットクルーライセンスとって
キャブセッターやって1年目で安定して 予選通過が出来るようになって
2年目で 表彰台って屋上にあったの見たよね あれに乗り
シリーズ6位 結構な盾と賞状を貰った 鈴鹿と間瀬に通ったからね」
一緒に走った事は言わない
「三年目は」
「三年目の始まる前に 公権力に掴まって 引退勧告
まぁ TZも戦闘力が落ちていてたし新車買うか悩ん得た時期で引退決めたし」
「続けてたら?」
「地区シリーズ止まりだったろうな 今日の若い子なら全日本の予選は通せる
ただ全日本 金が1000/年からだから 地区だとバイクとトランポとで500
あとは100/年だから桁違いに掛かるから」
「へえ 大変なんだ」
「藤田も地区で最高3位 トップが取れてたらスポンサー付いたかもだが
全日本で勝てなくて それで寂しく終わる だったろうから」
愛知県内に入ると、出たばかりですぐ買ったモトローラの携帯電話に着信
だれだろ? 矢田とかにしか教えていないけど
この世界のこの時代は余裕で、運転しながの携帯通話はOKだが
そこはオープン
聞こえないので、路肩に寄せて停車して通話をする
「ゆっくり走れば聞こえるのに」と栄子ちゃんに言われるが
「前で事故られた時に避けきれない 栄子ちゃんに怪我させるのは嫌やん」
「もしもし 涼子だけど 今晩 おしゃれなBarで皆で呑むの
大円くんも 一緒にどう」とのお誘い
「栄子ちゃん聞いてる?」
「聞いてない」
「じゃ二人で行こう」
「了解です どこに集合ですか」
「ミスドの前に6時ね 席も予約しとくわ」
「俺ら二人でお願いします」
「あら 栄子ちゃん てっきり雪がなくなったから振られたかと」
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スキーヤーあるある 3月末にスキー場に雪が無くなる
一般人はシーズンが終わる でも7月までは国内で滑れる
8月ならNZが滑れる 当然 振られます
また何処かで書きますが 昭和の時代に作者が聞いた
まっちゃん はヘアピン後の登りでした
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