第8話 それは、もう頼んだ後なんだ
一回目のインスペが終わり「一回滑って 調子見てポールを変える」宇喜多さん
「行きまーす」と栄子ちゃん 皆ビックリ
結構なペースで行くが、ポールに引っ掛けて転倒 板も外れてる
自分で登って回収して再スタートして フィニッシュ
「やっぱあそこが難しか」と宇喜多さん
「ウン しょぼいとやらかすポールだね」
二番手が栗田さん 流石 ガススタでトイレ 速い でもやっぱり引っ掛ける
「どうしようかな」と悩む宇喜多さん
「栗田さんはガススタ スラローム元愛知代表の涼子さん次第 涼子さんバシッと」
「矢田〜」矢田が呼ばれ涼子さんと密談してる
「ちょとさ お前の友達 なんとかしてよ GSでWCだよ
それが引っ掛けてコケた こっちは国体の”愛知”代表 差がありすぎない」
「あいつ 自分は素人と思い込んでるんで どうにも 涼子さん頑張って」
矢田 大円は思いコンダラの奴だし 諦めて 涼子さんを見捨てる
しぶしぶスタートゲートに立つ涼子さん でもゲートに立てば元国体愛知代表
キリッと綺麗さが三倍アップ 綺麗なシュプールで行くが やっぱり引っ掛ける
「大円くんが引っ掛けたらポール変えるわ」宇喜多さん
ゲートに立つ ゲートを切って全開で行く 二つ上のポールが肝とインスペ
ちょい上で廻って抜けていく フィニッシュ 1’58”3
他のタイムがでてないので いいか悪いか不明
栄子ちゃんも2回めを滑って2’16”3 俺の18秒落ち まぁまぁだね
二人でリフトに載って
「大円さんが ここが難しくなるのは 二つ上のポール次第 って」
「だろ、上で頑張っちゃうとあそこでやらかす 一回目がそうだったよね
宇喜多さんの意地悪なポールセット 引っかる方が間抜け」
「行っていって」と宇喜多さんが勧める バンバン引っ掛けてコケる
矢田は止まってしまってコケないまでもタイムロス
涼子さんは 二本目で 2’08”7 でフィニッシュ
栗田さんも 二本目は 2’00”2 でフィニッシュ
上で宇喜多さんと栄子ちゃんと俺で感想戦
「やっぱ2つ上のポールセット あそこに気がつければ行ける」
「コケて気が付きました」
「なら、このセットでアイスバーンで行くわ」
涼子さんと栗田さんが来て
「もう意地悪を絵に書いたようなポールセット 解れば行けますけど」
「引っ掛けたポールの一つ上のポール 右に5cmでもっと意地悪になるけど
宇喜多さんやらない」
「それ、トラップ 行けそうに見えて更にキツく 半分位以上がコケるぞ」
「でも先週のチームの時はそんなのばっかなポールセットでしたよね」
「そりゃ 日本代表の強化合宿 見抜けない間抜けは要らない」
「どうりで7番手 宇喜多さんて何者」
「意地悪なポールセッター これしか」
爆笑する宇喜多さん
涼子さんと栗田さんが密談
「えっと日本代表合宿に混じって7番手 日本代表候補を4人ぶち抜いたの?」
「そうみたいね しかも板はモーグル用でね 大円君あの板が大好きだから」
涼子さんが切り替えて「そろそろ帰らないと」との案内を出す
「帰りは 憧れのお局様の涼子さんと帰りたい」頑張って言ってみる
返事がないので
もう一回 言ってみる
幾ら公爵でも その誘いには乗れないと思う涼子さん
軽く無視され 凹んでいると 栄子ちゃんが帰りも乗ってくれる
また、憧れのお局様に振られたようだ 縁はないみたいだ
栄子ちゃんは素直でいい子だし口説ければいいなぁ
帰りも二人だし、チャンスはまだある
板とかを矢田の車に積む かなり残念だが 栄子ちゃんはかわいい
それとは別に、憧れのお局様の涼子さん達とは少ししか話してないし
何処かで話さないと 矢田の友達の俺は おかしな人のままだ
帽子とかひざ掛けとかインカムとかセットして インカムから430で
「矢田 先行する 途中の喫茶店で待ってるから無線で呼んでくれ」
「了解 呼ぶわ」と矢田の友達が先行で帰路をスタートしていく
下りだしカウンター量を少なくし滑らせて下っていく
「どう 栄子ちゃん 揺れないでしょ」
「揺れないけど 異次元の走り」
「普通だって まだ押さえてるし」
美濃白鳥よりも下まで圧雪路 圧雪路が全然途切れないとけど
喫茶店を発見し入っていく
インカムのお陰で色々 栄子ちゃんから涼子さん達の情報は聞けた
矢田を呼んでみても 430だとモービルでも届かないほど離れてる
矢田のが ハンディのホイップだしな 飛ばない
コーヒーを頼み
「大円さんって 雪道も普通の道のように走るのですね」
「μが違うだけで安定してる圧雪路は いい
ブラックアイスとかいきなり出られるとちょっと焦る
でもミシュランのマキシアイス 余裕で対応は出来る」
「それが今履いてる スタッドレスタイヤなんだ」
「うん 城南のジョージさんのオススメだから安心 滑っても止まってくれるしね」
「大円さんのネタも そのジョージさんのお勧めで 滑らず止まればいいのに」
目眩がする指摘
それは、もう頼んだ後なんだ
「お前のネタはブラックアイスよりμが低くてグリップしないから無理」
と言われたんだ
挙句の其の場に居た先輩たちに爆笑され 漏れてこの地区ではええだけ笑われてる
「雪だ 積もってきてる 栄子ちゃんって 矢田の車に困るものは置いてない?」
「大事なものは ロードスターのトランクに」
俺的には 今日一緒に居た栄子ちゃんを口説きたい
でも 後に涼子さん達が控えてる 矢田が呼びつけられて叱らてるしな
涼子27さんも綺麗なんだよなぁ 美人でお局様だし でも美人なだけ迫力もある
諦めきれない部分もある
車に戻り屋根開けて 雪の中を走り始める
「あれ、雪が振り込んでこない」
「50km/h出てれば 雪なら入らない その様に走ってる 前が詰まったらゴメン」
「ねぇ 大円さんって彼女居るの」
「どうも俺 おかしいらしくて 何時も振られるんだ
ダートもサーキットも女の娘居なくて 居ても彼氏付きだし
紹介して貰っても 街に行くと無能候だから おしゃれな街とか苦手でダメになる
ファッションも通販専門だし」
「そうですね 今日の滑りとか飛ぶとか あれが普通なの」
「長野親父基準だと 普通の下 まだ普通まで行ってない」
あれが普通まで行かない基準、当然 おかしな人扱いよね
「車は」
「城南の先輩たちに比べると 下っ端」
あの走りが下っ端となる基準、当然 おかしな人扱いよね
「今日一日で思ったのですけど 大円さんのね先輩が凄すぎる なの」
「そうなん 皆いい人だよ」
どんどん雪が積もっていくがNAのペースは落とさず進む
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50km/h出てれば 雪なら入らないです
雨でも100km/hでほぼ降り込まないです
高速で雨でも余裕と 油断してたら 牧之原の登り
土砂降りで 渋滞して30km/h 止まれないから屋根も〆れず
ずぶ濡れになって風邪引いて この件も漏れて笑いものに
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