第7話 斜め上の方向の苦情を言う 矢田の友達

これ普通ならカップルだよなぁ でも違うし 悲しい まぁいい


「もう一本言ったら スラロームへ行くよ」栄子ちゃんとリフトに乗る


前も後もガラガラ

矢田達も来ない


バーンもガラガラ でも下は人が多い 皆見てるのか

長野親父達がいれば喜んで連発をカマしてくれるのに と思うが残念


「技がさぁ 品切れなんだよね まぁやってみる 行くよ」


横の栄子ちゃんに言ってスタート


一発目 スプレッドイーグル

二発目 アイアンクロス

三発目 バックフリップ(練習中)でも膝がだいぶ曲がってた


拍手は貰えた 喜んでいると 栄子ちゃんが降りてきて


「滑るのはスキーだけがいいですね ネタで滑られるのはキツイです」


ボディ・ブローを喰らう


「最後 何 伸身のバックフリップなんて モーグルじゃなくて エアリアル

 しかもエア台もなしでコブで飛ぶとか アタオカ」涼子さんに言われるも


「いや 長野親父だともっと綺麗に飛ぶ」反論をするが ニホンカワウソ


「揉めてないで ポールに行きますよ」とのお誘いの声


「あれ 栗田のお姉さん 五竜のパトロールじゃ」


「今年は このスキー場で よろしく 今日は長野親父さんはどうされました」


「声をかけてない 中学の同級生の職場の

  憧れのお局様の涼子さんがスキーを教えてくれるって」


「大円君にスキーを教える」爆笑するパトロールの栗田さん


「だって憧れだろ お局様の涼子さんに 手取り足取りでスキーを習う」


涼子さん ノータイムのお局様の連発で、かなり機嫌が悪くなるが

スキー場ではスキーが上手さが爵位 それも公爵級 

国体愛知代表だと騎士 黙るしか無い


「それ スキーじゃなくて違うなにかじゃないの」再度の爆笑の栗田さん


「栗田さんにお願いしても、スキーしか教えてくれない

 ガススタでトイレの人だし」


「そのトイレの人は止めなさい 怒られるわよ」


がっつりパトロールの人が呼びに来て普通に世間話してる 完全に公爵


そして トイレの人???


「トイレの人って何」と栄子ちゃん


よし食いついた このネタは長野親父直伝の鉄板ネタ 合宿では爆笑だった


「このお姉さん 栗田さんって言うんだけど、肩痛めて現役は降りたけど

 戦歴に GSでWCに三回行ったと書いてあるの

 だから ガススタでトイレに三回行った人」


ここで爆笑がくる 合宿では北 お姉さんも笑ってくれた


「もう其のネタ 笑うのは合宿参加組だけよ ほら みんな笑ってないわよ」


栄子ちゃんも「完全に滑ってます 1000mの滑落並に滑ってます」


「其のネタもやって、滑ったの」爆笑の栗田さん


「合宿とか乗鞍だと 爆笑だったんだけど」下を向く


ネタが受けて笑うのはOKだが、滑ったのを笑われるのはキツイ


「これ以上喋らすとネタで滑るから スキーで滑りに行きましょう」

 散々な言い様で話をまとめて、案内を始める栗田さん


四人がけの高速リフト 栗田さんと俺と栄子ちゃんを涼子さんで乗る


「ねぇ さっきのGSでWCの話、ガススタでトイレって言ってたけど

 ジャイアントスラロームでワールドカップ では」涼子さんに訊かれる


「俺は知らない 長野親父がGSはガススタWCはトイレだろ って言ってたから

 そうだと思ってる 違うの?」


「長野親父〜 またカマして GSはジャイアントスラローム 

 WCはワールドカップ 世界大会に三回行ったわよ 自慢できる戦績なのに」


「そうなん じゃ栗田さんは ガススタでトイレに三回じゃなくて

 ワールドカップの大会に三回行った人 なの」


「普通はそう思うわよ」涼子さん この女性も公爵だ


「でも去年の2月末の時点で五竜のポールで俺といい勝負

 3月の合宿の後の五竜のGSのポールだと俺が競り勝ってた

 長野親父には何時も千切られて負けてた


 ぶっちぎってくれてれば長野親父にカマされなかったのに」


斜め上の方向の苦情を言う 矢田の友達 はぁと思う涼子さん


「あのね あなたみたいに30日間もぶっ続けて朝イチからリフトが止まって

 追い上げの私達と一緒に降りてくるとかやれば 速くもなるわよ」


「はい??」涼子さんと栄子ちゃん


「他でもやったんでしょ」


「八方でも3月に20日間の合宿 GSのチームに長野親父の顔で混ぜて貰った

 その後に 五竜で栗田さんに競り勝てた」


「去年の夏と今年は」


「去年の夏は ティーニュに2ヶ月間 籠もった」


「はい?? ティーニュ??」 何処と思う二人 呆れ返る栗田さん


「今シーズンは あんまり行ってない 12月に4日間を3回 五竜と八方

 今週月曜日まで10日間の五竜合宿でさメチャ速のチームのスラロームにさ

 宇喜多さんが軽く入れてくれたんだけど 長野親父組も居ないのに

 11人中7番手 凹んできた」


また何か変なこと言ってる矢田の友達


リフトから降りて、コースの上に行く 

宇喜多さんがインスペしてきな とコースを開けてくれるので

横滑りでコースのインスペを始める 涼子さんは強制参加で一緒に見てる


あれ 栄子ちゃんが付いてくる ボーゲンでのインスペかわいい

待って、横滑りのコツを教えると 「荷重抜重ですね」とたどたどしい横滑り

それも、頑張ってる感イッパイでかわいい


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

リフトスタートから追い上げまで 5日間連続は何回かやりましたが

宿に帰ってすぐ風呂入って食事で生中一杯 20時には寝落ち

持っていったサルートが余るという 超健康的なスキー合宿でした

ポールはパトロールの練習用に何度か混ぜて貰えれましたね

お願いしたら 計測はないけど いいよ って軽い返事でした

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