3秒先が見える僕

@mallu

1. あぶりガエル

最近へんな噂をよく聞く。

バーナーで炙られたみたいな鳥やら猫やらネズミやら、気持ち悪いのがコイツの家の前に置いてあるらしい。

毎日のようにだ。


「なぁ葵(あおい)、俺もう怖いよぉ、誰だよマジで気味悪い嫌がらせしてんの、」

「あーうん、それは分かったんだがそのヌルってしたネズミしまってくれないか?気持ち悪くて寒気が凄いんだよ」


俺の幼なじみの蒼羽 翔(あおば かける)、噂の渦中の有名人だ。

ここ半年くらい理由わ分からないけど色んな人の玄関前に炙り○○みたいのが置かれてるって話が盛り上がってる。

真偽は不確か、と言いたいところだが幼なじみが体験してるし前泊まった時も置いてあったんでとりあえずこれはマジだ。


「あ、悪い悪い。 それでどうよ! やっぱ警察に相談したりした方がいいかな!? 言っても信じてくれないって誰も通報しねぇんだもん俺がやるっきゃないよな!?やっぱ!」

「なんか楽しそうだなお前? まぁこんだけ続けばいつまで続くのか試して見たい気持ちもあるけど、まぁ通報した方がいいわな? やっぱ怖いしキモいし」


ソワソワしながら炙りネズミをダンボールに入れつつ鼻息荒く言い放つカケルに微かな異臭から逃げるため鼻をつまんで言う。

なんでちょっと楽しそうなのかは置いといて半年も続けば悪ふざけで片付ける訳にも行かん。

それに個人的に炙った小動物を送り付けるようなイカレサイコには興味がある、!出来ればお目にかかりたいし犯行動機的なのを聞けるならニュースとかで聞きたい!

とか考えてたらちょっと古いふすまが開いてカケルのオバサンが入ってきた。

俺の想い人こと薫(かおる)さん!美人で世話好きな人だから俺は八割この人に会いにこの家来てる。


「ジュース持ってきたけど葵くんコーラでよかった? 今日マスカットのジュース無くてねぇ〜ごめんねぇ〜」

「あ、全然だいじょぶっす! コーラ大好きなんで! 全然気にせんで下さい!!!」


俺はちょっとデレデレしつつポテチとコーラをぶち込んだ。

カケルは「あ!いいなポテチコーラ!おばちゃん俺もコーラ欲しい!」とか言ってカオルさんを困らせてる。

ホントそうゆうとこがモテない原因だと思う。

まぁ俺もモテないからリアルなことはなんも分からんのやが、そんなことはぶっちゃげどうでも良いのである!


「あらそのダンボール、? またアレ出てたのね! よくアンナの見ながらお菓子が食べれるわァ〜 今どきの子わ怖いもの知らずというか、」


あきれ声もまたステキなカオルさん、俺の不快感を吹き飛ばしてくれてありがとうございます結婚してください!!!

とかリアルでも言えたら幸せだったんだが、まぁ陰キャには無理な話で、はぁ、


「おばちゃんこそ気にならないのかよ〜 こんな寂れた片田舎でよぉ!こうゆうのの一つや二つ無いとやってられんよ!ほんと!」

「もぉ〜私にわ分からないわぁ〜、 あ、出かけなきゃだから私行くわね!葵くんゆっくりしていってね〜」


カオルさんが行ってしまう、もう帰ろっかな、


「あ、はい、!行ってらっしゃいです!」

「うん行ってきます〜」


名残惜しさMAXではあるが、しかたない、!

俺は最早おれの温もりなのかカオルさんの温もりなのか半々のコーラをちょっとずつ飲む。

、、、あ!そうだった炙りネズミの話!


「そんで?結局どうする?通報しとく? このネズミでも持ってけばとりあえず門前払いってことは無いと思うけど、」

「うーん、どーしよっかなぁ〜こんなことを悩み始めてもう2週間、俺はもう行く気があるのか無いのか自分が信じられないぜ葵よ、」


「あ、うんそうね〜」って適当に相槌打ってまたスマホに目を落とす、とLINE来てたのに気づいた。

お!マジか!って思ってカケルに画像を見せる。


「カケル!俺の家にも炙りガエル!炙りガエル来てた!」

「お!いよいよお前もか! これはそろそろ陰謀が動き出すのかもな、やべぇちゅうに心そそられる」

「それな!」


俺は姉ちゃんのLINEに「やべぇじゃん今から帰るから置いといてな!」って送った。


「俺見たいしもう帰るわ!またな!」

「おーう! また暇つぶ、会議を開こう葵!」


そんな訳で家に帰ってみたら玄関先で炙られたカエルを木の枝でツンツンしてる姉ちゃんがいた。

社会人のくせにまだ結構明るい時間にこんな暇そうにしてていいのか?とわ思うもののソッと近づいて方を揺すってやった。


「ひゃっ! ちょっ!葵!ビックリしたァ!あんたそうゆうとこ直しなさいよホント!!!」

「あひゃひゃっ! いーい反応!辞められないねぇこりゃあ、ふふっ、」

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