第6話 Fパート~そして、降臨する~

 シュ――

「……え?」

 ――ドガァアアアアアアアアアアアッ!!!

「な……ッ!?」

 それは、光の柱だった。

 まるで落雷のように白く……そして巨大な一撃。

 それが来明島中心を……一瞬で、飲みこんだ。

 ドガガガガガガアァァァッ!!!

「な、何、何なのよ……あぁッ!」

 僕らは咄嗟にリアナさんを救出し、戦艦の下へと退避する。

 海浮かぶ戦艦まで届く鳴撃に身体を震わせながら……僕らは、呆然とした。

「……島が、なくなってる」

 地上の楽園と銘打って作られたリゾートパーク、来明島。

 プール、ビーチ、カジノ……果ては、遊園地まで。

 地上のありとあらゆる娯楽をかき集めたような夢のアミューズメント・アイランドは……今、焦土へと変わった。

 その恐ろしいまでの変容に、僕らは何も言葉が出ない。

「――久しぶりね、ハツネ」

「ッ!!!」

 瞬間、空から声が聞こえる。

 そこにいたのは……ハツネさんに似た女性だった。

「ッ……お姉……様……」

「ッ!!!」

 そしてテラレグルスの口から、驚愕の言葉が漏れ落ちた。

 それと同時に、宙に浮かぶその女性は、艶やかな笑みを浮かべる。

「そう、私はあなたの姉であり――愛しのグアテガル様の奴隷姫、ラクシェンヌよ」

 その言葉に、僕らはまたも驚愕する。

 そしてハツネさんの姉、ラクシェンヌはテラレグルスへと手を伸ばし……ふっ、と微笑む。

「さぁ、迎えに来たわ、ハツネ。一緒にセレーラ星へ帰りましょう……そして一緒に、グアテガル様の奴隷になるのよ♪」

 そう微笑むラクシェンヌからは……身の毛もよだつほどの邪悪な雰囲気が放たれていたのだった……。


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