第3話再会
扉を開けると心地い風が吹いていた
智夏は,外に出て当たりを
見渡すと星がない夜空に
大きな三日月が浮かんでいて
普段では,見慣れない光景が
広がっていた。
ふと三日月が浮かんでる方向を見ると
小さなベンチに座っている人影を
見つけた。
智夏は,その後ろ姿に見覚えがあった
「真緒だよね。」
智夏は,その人に近づくと
恐る恐るそう聞くとその人は,
立ち上がると智夏がいる方向に
振り返るとニコッと笑った。
智夏は,思わず泣きそうになった。
何故なら目の前には,
6年前に行方がわからなかった
幼なじみがいるからだった。
「智夏ちゃん,お久しぶり」
「うん,久しぶり,」
真緒は,ニコッと笑いながら
そう言うと智夏は,ぎこちなく答えた
「智夏ちゃん,緊張してる,」
「うん,久しぶりだから緊張してる」
真緒は,智夏が緊張している事に
気づいてか心配そうな表情で
智夏にそう聞いた。
智夏は,少し下を向いてそう答えると
一瞬何かが横切ったような感じがしたふと視線を上に向けると真緒の近くに
さっきのうさぎがいた。
「智夏ちゃんどうしたの?」
しばらくうさぎの方を見ていると
真緒が心配になったのか
智夏にそう聞いてきた。
「真緒,あのウサギは,飼ってるの」
智夏は,そう聞くと
「飼っているというかついてきた
感じ」
真緒は,そう答えた。
「なんかあった?」
続けて智夏にそう聞いてきた。
智夏は,真緒に
さっきあったことを話すと
納得した表情をしていた
「真緒,うさぎ触って平気」
そう聞くと
真緒は,小さく頷いた。
智夏は,制服の袖を少し捲ってから
うさぎを触っていると
「智夏ちゃん手首のあざどうしたの」
さっきまでニコッと笑っていた
表情が嘘かのように真剣な表情で
真緒は,そう言った。
智夏は,一呼吸をおくと
今までのことを話すことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます