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明け方。主要なメンバーを集める。


「お兄様!」


「うう……頭が痛い」


 若干、ゾンビになっているメンバーもいる。


「ん……? んん!? お兄様から、変な匂いがする気がします」


 そういって抱き着いていた妹が、腹に顔をこすり付ける。


「なにしてるんだ」


「マーキングです」


 妹の奇行は置いておいて、俺は昨夜決めたことを全員に伝える。


「細かい作戦は無しだ。一ヶ月後、総力戦で戦う」


 ウジウジ悩んでいても仕方ない。どれだけ戦力を集めようと、あまり大きな差はないだろう。ならば一か月で出来る限りの戦力を揃え、人間と当たることにした。上に立つものとして、仲間を危地に連れて行くのは気が引けていたが、昨夜のグルヴェイグの発言を受け、俺は決意する。


「全員、悪いが俺のために死んで貰うかもしれない」


「お兄様のためなら!」


「ありがとうゾネ。ここで降りたいメンバーがいれば、降りて貰ってもいい。勿論、拠点に残ることも許可する。次の総力戦で、決着をつけるつもりだ」


 人間の最高戦力を引き出すために、ここが勝負時だ。


 まだ、決断できないメンバーもいるだろう。


 残り一か月で、やれることをやろうと決める。

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