第8話・ゲームの日常
調合のスキルで下級ポーションと解毒薬、毒薬、麻痺薬、麻痺回復薬を順番に作る。すぐにレベルは3になり病気を治す薬、錠剤も作る。
「錠剤は麻痺、毒も同時に治す薬か。とりあえず作ろう」
生産は少し楽しい。地味なことが多いが、そう言う時は都市の様子を見に行くと良いな。
MPを回復する下級魔力回復薬、マナポーションも作れるようになり、暇つぶしに都市を歩く。村人と会話する中で時々クエストが発生する。
「錠剤を持っているからか、クエストを見つけたぞ」
最近薬が少ないから、病気の薬が手に入らないと言うクエストを受けて渡したりする。納品に消費した方が良いな。
その後は装備を外して初心者装備に少し銅装備で整えてから、シンク達を置いて都市に戻る。プレイヤーの会話を聞くためだ。
プレイヤー同士の情報交換はある。ギルドのロビーなどだ。聞き耳立ててる人もいれば、話しかけたりして情報を交換する人はいる。無駄話に花を咲かせる人もいる。
「迷いの森はスギの木やマツの木ってアイテムで、木材系は手に入るよ」
「なるほどな、やっぱβ版通り、木材は迷いの森か」
「ああ、あとはレアなのか知らないけど、香木って言うアイテムは手に入った」
「おっ、それは知らない。詳しく聞いていいか?」
「良いよ。これなんだけど」
ふむふむと香木のデータと品質を確認するプレイヤー。他の人も見せて欲しいと言う。以外と情報は売れたな。
「香木は匂いもするな。掲示板に載せて良い?」
「いいよ。他になにか情報無い?籠ってたから最近のが良いかな」
「最近なら妖気シリーズが少し品揃いがよくなったな。三つ、五つ装備するとシリーズスキルって言う、特殊貴金属のみに付くスキルが解放されるらしい」
「妖気は異常状態に強くなって、相手を毒や麻痺にさせやすいね。後は神聖シリーズが目撃されるようになった」
「もう少し神聖装備は流れて欲しいな。後はそうだな」
【ワールドアナウンス!ワールドアナウンス!】
【荒れ地の沼地のボスが単独討伐されました!】
「なに!?」
「これは同じ奴か?」
「これは凄い情報だ」
話はそれで止まったが、俺以外にも単独討伐するプレイヤーはいるらしい。
後は市場に流れるのは確定だな。納品クエストの物でもそうらしいし、これは止められないな。
なら稼げるだけ稼ぐかと思い、冒険者の納品クエストをしておく。すぐに簡単なクエストはすぐにまた依頼に出されるが、あまり行き来するとバレるから、少し間を置こう。
◇◆◇◆◇
「コーン♪」
シンクがレベルが上がり進化した。進化先は二尾狐と紅蓮狐だな。二尾狐の方がステータスが高いし、こっちかな。紅蓮狐は魔法特化になる感じだ。
ウチは輝夜がいるし、中衛でもいいから前に出れる子が欲しい。シンクの尻尾が二つになり、ふかふか度が上がったな。
輝夜はまだ進化しないようだが、回復系の術が得意なだけあって助かる。
「おとーさま輝夜、がんばってる?」
「うん頑張ってるよ。シンクもありがとねー」
「コン♪」
「♪」
タロウも跳びはねて居て、頑張ってレベル上げをする。次の時間は釣りでもするか。
………
……
…
都市に戻ったら大きな湖で釣りをする。泳いでいる者もいるが、釣りの場所は決められているため、ケンカなど起きていないようだ。
「それじゃ釣りしようか」
「うん」
輝夜と共に釣り竿を持って、魚を釣ろうとする。魚系はここと港町、後は川を見つけてと言う感じか。
ここだとレインボーマスと言う魚を釣れて、レア度が高いとユキアユと言う魚が釣れる。
「プレイヤーが多いから、輝夜は羽根を仕舞って、外套を深くかぶってくれ」
「うん」
言われた通りにしてくれる輝夜。一緒に釣りをするが、このゲーム、テイムモンスターが手伝いや釣りなど進んで行動するとスキルが生えるらしい。
無理矢理するのは無し、スキルとして育つことは無いらしい。輝夜は暇潰しと言って手伝ってくれる感じ。スキルが生えるかな?
「シンクは魚が来たら念力頼む」
「コン」
実は念力で捕まえてる方が良いのが手に入る。だがこれは隠れてやっている。シンクもバレると騒がしいからね。
何匹か釣ったり捕まえたらその場を去る。輝夜は意外な事にユキアユを捕まえるな。捕まえているところを見られたからか、料理人プレイヤーからトレードを頼まれ、野菜や肉素材とトレードした。
◇◆◇◆◇
ホームに戻ったらレインボーマスを焼く。いまのところ刺身は品質は低いから焼くことしかできないのが現状だな。
けどこちらは工夫できる。マッシュコーンからコーン粉が作れるからパンを作り、交換した野菜とサンドにしてサンドイッチを作ったり、フィッシュバーガーを作ったりする。
料理はアイテムボックスに仕舞い、空腹時に食べたりする。テイムモンスター達の分も用意するから、俺の場合はたくさんあっても困らない。
こうした準備をしながら、ゲームを順調に進めるのであった。
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