散歩の七百四十三話 国境の町に到着

 予定通り、おやつの時間前に国境の町に到着しました。

 予想以上に大きい町で、帝国との貿易がとても盛んだそうです。

 今日は帝国に行かないけど、何だか僕も少しワクワクしてきました。

 僕たちは、この町にある迎賓館的な建物に泊まるそうです。

 帝国のお客様を迎えたり、逆に王国から帝国に行く人が泊まったりしているそうです。


「皆さま、迎賓館に着きました」

「「「おおー、お屋敷だ!」」」


 こじんまりとした男爵家レベルの屋敷の敷地内に馬車が入っていったけど、確かに常にお客様がいるわけではないから、このくらいの大きさが良いのかも。

 既に使用人が玄関に並んでいて、馬車から降りた僕たちを出迎えてくれた。


「皆さま、馬車旅お疲れ様でございます。お部屋をご用意しておりますので、どうぞ中にお入りくださいませ」

「「「はーい」」」


 執事が僕たちを屋敷の中に案内してくれたけど、屋敷の中も品の良い調度品が並んでいた。

 そんな中、僕たちは宿泊する部屋に案内された。

 もちろん、僕とスーは別々の部屋です。


「じゃあ、フランはシュンの部屋にいくー」

「ホルンは、スーお姉ちゃんの部屋だよ」

「ヴィヴィはパパと一緒」


 フランたちも、それぞれ別れて部屋に入って行った。

 部屋の中には侍従用の部屋も用意されていて、アヤとアイがそれぞれの部屋に入るという。

 ちなみに、シロは僕の部屋にやってきた。

 旅服から着替えて、早いうちにお風呂に入ります。


「シュン様、お背中を流しましょうか?」

「あの、自分で出来るから大丈夫です」

「そうですか、それは残念です……」


 アヤ、なぜそこまで残念そうな顔をするのですか。

 僕だって年頃の男性だから、綺麗な女性と一緒にお風呂に入るなんて気まずいですよ。

 こうしてお風呂に入った後は、食堂に集まって夕食を食べます。

 そこで、マグカフさんから明日以降の予定が伝えられた。


「明日は帝国に渡った後、隣接する町の領主と面会いたします。本格的に出発するのは明後日以降になりますので、明日はごゆっくりして下さい」

「「「かいものしたーい」」」


 直ぐにシロたちが要望を伝えてきたけど、そもそも町に出られるかどうか分からないからね。

 町に出られても、たくさんの護衛がつく事になるだろうね。

 どんなものが売られているのか、興味もあるけど。

 こうして昼食を食べて早めに寝るのだけど、久々の旅で疲れたのかシロたちはベッドに入ると直ぐに寝てしまった。

 僕も直ぐに眠たくなってきたけど、明日からは十分に気を付けないとと思っていた。

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