散歩の六百七十三話 ジョディーさんの面接

 話は僕とスーがするのだけど、当たり前のようにシロたちも同席していた。

 シロたちが良い人と思った時点で悪人じゃないのは確定だし、アオにもチラリと確認してもらったら大丈夫だった。

 話は、僕が主導で行うことになった。


「ジョディーさん、簡単な自己紹介をして貰えますか?」

「はい、ジョディーといいます。今年九歳になります。生まれたときから、孤児院で過ごしておりました。読み書きなどはできます。あと、魔法は身体能力強化系となります」


 いわゆる捨て子みたいで、鑑定しても捨て子と表示されていた。

 ブレアちゃんみたいな特殊例とは違うみたいだし、深刻な感じではなかった。

 じゃないと、教皇猊下もジョディーさんを僕たちに勧めてこないだろう。


「僕たちは王族や貴族としての務めの他にも、冒険者としても働いています。ジョディーさんも、冒険者として活動することになりますが大丈夫ですか?」

「私は、元々冒険者として薬草を集めたりしていました。ですので、その点はご心配ありません」


 孤児院は、冒険者をしてお小遣い稼ぎをしている子がいるという。

 この辺も、特に問題なさそうです。

 どういう武器を使っているかなんかは僕たちは気にしないし、場合によっては新しい武器を勧めることもある。

 シロたちが早く早くと言っているけど、確認することはまだあるんだよ。


「僕たちは、立場上とても偉い人とも会います。更に、春には帝国にも行くことが決まっています。その辺は大丈夫ですか?」

「教会でのお手伝いの際に、王妃様やアナ様とお話させて頂く機会がありました。ですので、その辺も大丈夫です」


 受け答えもしっかりとしているし、本当なんだろう。

 アオに確認しても、嘘をついている感じではなかった。

 受け答えもしっかりとしているし、とても良い印象だった。

 僕は、スーにコクリと頷いた。

 シロ達も、ワクワクしながら僕とスーを見ていた。


「ジョディーさんを歓迎いたします。最初は戸惑うことがあるかもしれませんが、ゆっくりと慣れていきましょう」

「ありがとうございます。一生懸命に勉強します」

「「「「やったー!」」」」


 ジョディーさんはペコリと頭を下げ、シロ達は諸手をあげて喜んでいた。

 とはいっても、ジョディーさんの準備もあるので三日後に迎えに行く事になりました。

 もちろん、受け入れる僕たちの準備もあります。

 でも、屋敷には使っていない部屋が沢山あるし、数人増えたとしても全く問題ありません。

 こうして、僕たちの屋敷に新しいメンバーが加わることが決定しました。

 スーも、さっそく各所に報告していていました。

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