第7話 最良の手 Part2

「くっ…こんなはずでは…」


機械戦士がカードになり、繁風の元に移動する。


「俺の勝ちだ。

このカードは俺が預かる。

七掌陣に頼りきりのお前に、次の手はあるか?」


「くそっ!」


開闢ドーンは背を向け走り去った。


「やったな」


「ああ。

急なことで驚いたが…」


町の人達はどこかに避難したのだろう。

静かな空間だけがそこにあった。


「これで残る七掌陣は…」


「三体だね」


**********


逃げ帰った団員がある人物の元へ向かう。


「果地繁風との対戦の末、敗北しました」


「七掌陣ほどのモンスターを抱えていながら、情けない奴だ。

(これなら俺の方が余程上手い使い方ができる)

ところでなぜ、七掌陣を発見した時点で報告しなかった!

見つけ次第伝えろと言っておいたはずだが?」


「それが…つい、使ってみたくなって…」


「ちっ…」


あるモンスターが、跪く団員を見ながら考える。


「(この男。

以前ならば命令には忠実に従っていたはず。

やはり我々七掌陣には、人の持つ悪意を増幅させる力があるのか。

私がこの男についてからというものの、随分と部下の使い方が乱暴になっているようだし…。

やはり自ら動くより、悪意ある人間を利用した方が賢明のようだな)」


「どうしようもねぇ。

俺が本当の戦い方というものを教えてやる」


続く…

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