第89話

 今、僕は軽い監禁状態にあった。


 窓も何もないあるのはベッドと本だけの部屋に、ヴィクトリア様と母様の二人にぎゅうぎゅうと胸で押しつぶされている。


 息苦しいけれど、幸せな感触を確かめる。


 帝国側から帰ってきた僕は、全員にめちゃくちゃにされるように抱き着かれ、口の中に舌を入れられ、そのままベッドインするのかとも思われたがそこまではされなかったものの、激しいスキンシップをされまくった。


 そして、俺は厳重な警備がされている屋敷へと連れていかれ、その地下一階。窓も一切ない場所でぼくの婚約者たちと日夜イチャイチャしていた。食事は基本運ばれてきて、大体は口移しかあーんで食べさせられる。


 まぁ、何となくこうなることは予想していたから驚きはない。


 不満があるとすれば、外の空気を吸いたいくらいだろうか。


「ゾーイちゃん、私の事好き?」

「うん、大好きだよ母様」

「うふふ、私も大好き。一生このまま一緒に居ようね?」

「ゾーイさん、私の事も好きですよねぇ?」

「うん、ヴィクトリア様の事も大好きです」

「ありがとう。私もだいすきですよぉ」


 ヴィクトリア様、そして母様の甘やかしコンビは僕の精神年齢を赤ちゃんレベルまで下げるくらいの破壊力があったが、僕はぎりぎりのところで耐える。


 もし二人に全力で甘えればきっと戻れない所まで堕とされてしまうだろうから。


「ゾーイさん、そういえばぁ、もうすぐでぇ、国が完成し終わりますからぁし終わったらここから出て、お城で私と一緒に幸せに暮らしましょうねぇ?」

「そこのおばさんとは一緒に暮らさなくていいから、母親の私と一緒に暮らそうね、ゾーイちゃん」


 バチバチと僕を挟んで火花を散らせる母さんとヴィクトリアさん。


 そうか、もうすぐ国が完成するからやっと外の空気を吸うことが出来るのか。国が完成するという事はもうすぐ、もうすぐ結婚式も近いな。


「はやく、母様とヴィクトリア様が結婚式で着飾った姿が見たいなぁ」

「っ!!ゾーイちゃん。もぅ、そんなこと言わないで。可愛すぎて食べちゃいたくなる。私、物凄く我慢してるんだからね?その時まで」

「そうですよぉ、ゾーイさん。そんなに誘惑してくるならぁ、パクッて食べちゃいますからねぇ?」


 二人とも発情しきった顏で僕に迫ってきて、唇に吸い付いてくる。それからは、なん十分も息継ぎをしながら二人とキスをすることに成る。


 そうしていると、この部屋に新しくドロシー先生とシャーロットんさんが入ってきてキスをしているところを見た二人も僕に愛情を示すかのようにキスをしてきた。


 その後も続々と僕の婚約者たちが部屋に入ってきて、もう部屋が婚約者たちのエッチな匂いでいっぱいだった。


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 否定され続けた俺はすべてを諦める。新作をよろしくお願いします


 

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