概要
クリスマスイブ前夜に発生した一件の殺人事件。被害者は警視庁の刑事だった。ほどなくして容疑者は身柄を確保されたが……。
警視庁捜査一課の刑事矢神健一郎は舌鋒鋭い名物刑事。その曲者刑事と組むことになった主人公は不用意に発言する事も許されないまま捜査を進める羽目になる。そして上層部の意図的な情報遮断。誰が裏切り者か分からない中では情報は沈黙させなければならない。それでも、探す真実はひとつ 犯人は誰だ!
殺害された浅木刑事が追っていたのは闇サイトの管理人フォルトゥーナ
捜査に仕掛けられた様々な罠
警視庁サイバー犯罪対策課の特別専従班・監察部・公安・組織暴力団 様々な影が蠢く
沈黙は金となるか。浅木を殺したのは誰か。
という、普通のミステリー…
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!驚きと、再読と
ミステリとは、違和感を覚えたらそれを抱えて先に進むものである。
少なくとも違和感があるはずだ。それは絶対に大切にして欲しい。
けれど違和感を抱えながらも、その正体がなかなか掴めないのだ。こうかもしれない、いや違うかもしれない、そう考えながら読み進めるのがミステリの醍醐味である。
どこかぼんやりとしたような違和感が、ほどける瞬間がやってくる。
明かされた時の驚きと納得。違和感を確かめるために前へと戻る。
なるほど、これであったのか、と。
そしてタイトルを見る、またしても納得するのだ。
これほど見事にひっくり返し、そして幕を引く作品はなかなかない。
ぜひご一読ください。 - ★★★ Excellent!!!もう、こう言うしかありません「まいりました」と。
最後にどんでん返しがあります!
…とうたっている映画や小説はよくありますが、
本当に最後まで謎のままで、しかもこんなにも爽快に幕をひいた小説は、この作品が初めてです。
序盤、主人公の希薄さにやや不安を覚えましたが(笑)、それこそ作者の目論みの一つでもあるのです。(私はまんまとやられました…笑)
ネタバレになってしまうのでは、と思いましたが絶対この謎と違和感は最後までとけないと思うので、書いちゃいました。
このレビューを読んでから、本作品を読まれる方は、心してかかるように!
エピローグ最後まで読んでから、タイトル「沈黙捜査」の文字を見ると、あらためてそのタイトルの重みが伝わってきます。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!初っ端から、その巧みさに空いた口が塞がらない!
序盤で「ほほう……」となり、中盤で「え?」となり終盤で「えええ!?」とその文の巧みさに思わず唸ってしまう、そんな素晴らしい本格ミステリーでした。
怒涛の伏線にハラハラドキドキの展開、からの気持ちのいいラスト!
読みながら一緒に推理しつつ、明かされていく真実に驚かされ、納得させられ、いつの間にかのめり込んでいること間違いなしです。
正直、無料で楽しんでいいクオリティを余裕で超えています。真相を知った後でもまた読み返したくなる。それくらい、沢山心を動かされ、そして楽しませていただきました……!
ミステリーとしてはもちろん、刑事ドラマ物としても完成度の高い作品なので、ミステリー好きな方や現代ドラマ…続きを読む