第9話 モジャ様は悪い子になります
終業式が終わるとみんな塾という単語が飛び交っていた。
モジャ様が動くだけで女子たちはモジャ様についてきた。
モジャ様は先頭に立つ女子に耳元で『クソ喰らえ』と言った。
すると、たちまち女子は周りの女子に茂邪くんが私を侮辱したと言い出し、泣き始めた。
周りは茂邪くん、どうしてそんなこと言うのとモジャ様を引き止めようとしたが、モジャ様はこっちを見ることはなく、ただ煉獄で人を侮辱する時に使っていた右手で中指を立てて去っていった。
モジャ様はこの身体のモジャを変えてやろうと彼のバックには教科書の他に塾というところの教材の他に日記が入っていた。
そこには最近の日付である7月30日にこう書いてあった。
『もう塾に行かなくても受験は上手くいきそう。彼女とは別れたし、バイトも色々できて良かった。あとは満月の日にプールに飛び込めば僕が僕じゃない誰かに入れ替わるはずだ。もし、これを見ている僕じゃない人が居るなら成功かな。僕じゃない僕へ思いっきり僕の人生を生きて下さい。もう僕になりきろうとしなくていいですよ。いい子として歩むより悪い子として歩んでください。幸運を祈ってます。茂邪より』
これを見て、モジャ様はモジャ様らしく生きるために、一度はやりたかったこの国にあるポテトチップスとシュワシュワする黒いコーラというものそれから辛ラーメンを家で食べるのがやっとできた時、信じられないくらい身体が痺れた。
食べているとダラダラと汗を流して魂を天国と地獄に仕分けしていた時のことを思い出した。
あの時にコーラというシュワシュワして時々ゲップの出る飲み物があれば、乗り切れていたのになあとしみじみ思った。
一体煉獄では今何をしているんだろうと思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます