第52話 首輪(ラウラ視点)




「これは……?」


 寮にある私たちの新居で、私はエルヴィンにとある箱を渡した。


「エルヴィンに合格祝い……、つまらないものだけど……」


 うん。

 これは本当につまらないものだ……。


「開けていい?」


「うん」


 エルヴィン……、ガッカリしないといいな。


「…………」


「…………」


「…………、ええっとぉ……、ナニコレ?」


「首輪だよ?」


「うん。それは分かる」


「私につけて?」


 エルヴィンは、最初は戸惑った様子だったけど、意を決したようにして、リードに繋がれた赤い首輪を私の首にはめてくれた。


「わんっ!」


「ハハハっ! 犬だからか?」


「うん。これからも私をエルヴィンに飼って欲しいなぁ~、って」


 うん。

 本当につまらないプレゼントだ。

 だって、これは私がエルヴィンにして欲しいだけのことだから。


「ラウラ、おいで……」


 エルヴィンが、クイッ、クイッとリードを引く。

 あぁ……、何だか私がエルヴィンに支配してもらえているみたい……。

 もう、他に何も考えたくない。

 私の全部をエルヴィンの為に使って欲しい。


 私は、エルヴィンに前から飛びついた。

 そして、彼の胸元に顔を埋めると、犬の様にその匂いを嗅ぐ。

 エルヴィンの匂い……、そして、エルヴィンの身体の感触。

 安心する、ご主人様だ。


 エルヴィンが、また私のリードを引っ張ると、そのまま私の顔を彼の顔に近付けてキスをした。

 そして、そのままエルヴィンは仰向けになった私の身体の上に覆いかぶさり、上から幾度もキスを落とす。

 お互いに舌を絡め合い、唾液を交換する。

 私はエルヴィンともっと一緒になりたくて、両腕を彼の背中に廻し、両脚も彼と絡めて抱き着く。

 すると彼も私を強く抱きしめ返してくれた。

 最近少しずつ膨らんできた私の胸を彼の胸板に押し付けると、彼は少しうれしそうな顔をする。

 エルヴィンは、本当はムッツリさんだ。可愛い。


 キスが一段落したところで、彼が私の背に廻していた腕を解いた。

 私の上に馬乗りになったまま、私の首元に手を伸ばす。

 そして、制服のリボンタイに手を掛けた。


 すっ、と首元が涼しくなった気がする。

 さらにエルヴィンは一つ一つ私のシャツのボタンを外していった。

 制服の前がはだけて、キャミソールが見える。


 エルヴィンはなんだかすごく真面目な顔をしている。

 そうなのだ。

 彼はエッチなことを考えている時は、真顔になることがある。

 これも可愛らしいのだが……。


 こういう時は、私からちょっと恥ずかしがるような顔を見せたり、抱き着いたりして見せると合図になる。


 エルヴィンは弾かれたように私の制服を全部脱がし、下着もめくりあげてしゃぶりついてきた。


 いやんっ! 情熱的!



 最後は大体、私を後ろから抱きしめて胸を揉んでくれるのだ。





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