第23話 ネグリジェ
また乗合馬車に乗って帝都北門駅まで戻って来た。
帰りの馬車では運よく席が空いたので、ラウラを座らせた。
僕は途中で大荷物を抱えた老婆が乗り込んできたため席を譲って立った。
駅からの帰り道もラウラは本当にうれしそうにしていた。
僕としては可愛い女の子と一日中出歩けただけで満足だが、嬉しそうな彼女を見るとお小遣いを奮発した甲斐があったと思う。
未だにラウラはバイト代を全部僕に渡してくるけど……。
使ってないよ! ラウラの分は!
通りを歩いていると、向こうから見慣れた顔が見える。
母親に手を引かれたエルザだった。
「あれぇ? エルヴィン君…………、に、ラウラちゃん……。一緒にお出かけしてたの?」
「うん。ちょっと買い物してたんだよ」
「…………」
ラウラも何か言って!
「ふぅ~ん……? その白いワンピース、買ってもらったの?」
「そうだよ?」
「へぇ~。似合ってるね~。エルザ、うらやましいなぁ~。ねぇ? エルヴィン君?」
そう言って、エルザは僕の顔を覗き込む。
そこにはニッコリ笑った金髪美少女がいるのだが、僕は思わず目をそらす。
「さっ? エルヴィン。もう、帰ろ?」
ラウラは僕の腕を抱きしめる。
あぁ、生あたたかい…………。
小さな女の子って体温高くて気持ちいいな。
じゃ、なかった。
僕の煩悩が読まれたのか、エルザの意味深な笑みが余計に深まっている。
ユリアさんも苦笑いだ。
2号店の看板娘二人のひと悶着がありつつも、僕とラウラは孤児院へ帰りついたのだった。
入浴後、ラウラが見せてくれたのはネグリジェだった。
昼間、ワンピースを見たあと、ラウラが気に入ってついでに買ったのだ。
水色の生地でできた可愛らしい意匠のネグリジェである。
しかし、最初、ラウラはこれが夜着だと分からなかった様子であり、僕が試着したところを褒めると、そのまま寝巻を着て外を歩こうとしていたのである。
ラウラも割とアグレッシブだ。
孤児院でわざわざ寝巻を別に持っている子は少ない。
ちょっと贅沢だが最近のラウラは仕事をよく頑張ってくれている。
何より美少女のネグリジェ姿とか、めちゃくちゃ可愛い。
ラウラは僕の趣味を実によくわかっている。
ベッドにちょこんと腰掛けたラウラを僕は押し倒し、そのまま布団の中に引きずりこんだ。
僕は美少女のうなじの甘い香りに顔を埋め、その華奢な身体を抱きしめながらまどろみに沈んだ。
いや……、気付いた。
ラウラが寝返りを打った時に彼女のネグリジェの裾がめくれたのだ。
ワンピースタイプのネグリジェ。
僕の手に当たる、ぷるんと丸みを帯びだ曲線。
あれっ?
これ……、コイツ、パンツ履いてなくね?
ダメだと分かっている。
勝手に手を伸ばすなど。
男としてダメだと分かっている。
だけど、僕の手はソロリ、ソロリと彼女の臀部に向かう。
すべすべしたふともも。
少し触ると、
「ふぅっ……。ふふっ…………」
ラウラの寝息が乱れる。
起きてないよな?
すまん、ラウラ。
もう少しだけ……。
さわ、さわ……。
「ふっ……、ふぅんん…………!」
ナニコレっ!
めっちゃ触り心地いい!
めっちゃエロい!
こうして僕は深夜まで堪能してしまった。
翌朝。
ラウラはむき出しになった脚を布団の中で僕に絡めていた。
当然、ラウラが起きるまでその肌を堪能したのだが。
明るくなってからよく見ると、ラウラはキャミソールも付けておらず、ネグリジェの下は素っ裸という徹底ぶりだった。
アグレッシブすぎるぞ……、ラウラ……。
今度から下着は付けるように指導したのである。
「パンティーも?」
一番重要なんだな……、それが……。
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