4章81話 キャットファイト
しばらくマナスと千奈ちゃんを待っているとマナスと千奈ちゃんが走って訓練場まで来た。
「はぁはぁ、速いって、、マナス、、、」
「マスターが遅いんですよ?もっと頑張らないと置いてきますよ?」
マナスを追いかけて千奈ちゃんがバテてるようだが問題は解決したようだ。それにしてもマナスの雰囲気が少し変わった気がする。
「おかえり、2人とも。悩み事は解決した?マナス。」
「はい。ご心配おかけしました!」
「なんかいつもより元気いいね、、、なんか吹っ切れたのかな?」
「ぜぇぜぇぜぇ、ゆ、きさん。みんなは?」
「あーそれなんだけどねぇ、、、あれ見える?」
「?」
千奈ちゃんが訓練場の中を覗いてみると2人の生徒が戦っていた。
「あれは、、、綾さんとクラスメイトの符堂さんですか?模擬戦をしてるみたいですが、、」
「それがねぇ2人が外に出た後こんなことがあってね」
雪はこうなった経緯を話し始めた。
◆
司は戦術戦闘部の部員に呼ばれて別の訓練場に向かった。おそらく集団で模擬戦をするのだろう。
「千奈ちゃんならマナスの悩みも解決できるでしょう。私たちはどうする?ここで喋って待ってる?」
「ねぇ,ちょっといいかしら?」
話しかけてきたのは符堂さんだった。
「何かな?」
「あなたもしかして休日司くんと一緒にいた?」
「へ!?」
(何でバレてるんだ!?もしかしてストーk)
「いつも休みの日でも部活にくる司くんが珍しくこなかったのよ!あなたとどこかに行ってたんじゃないでしょうね?」
「確かに私と司は休みの日に出かけてたけど綾とか怜とかも一緒だったからそんな気にすることじゃないよ?」
「そうだよー?私たちが司くんを放っておいたら拗ねちゃったから今度どこか行くときは連れて行くってことで一緒に行ったんだよ?あの,聞いてる?」
「、、、、だと?ハーレムだと!?なんて羨ま、妬ましい。前からずっと幼馴染ってだけで一緒なんて、勝負よ!私にその席渡しなさい!」
「そんな席座った覚えないんだけどなー。ねぇ雪ちゃん。」
「ほんとにね。そんなに羨ましいなら話しかければいいのに。」
「私たち司くんのこと幼馴染としてしか見てないから好きにして?何なら応援するから。」
「司くんが好きだと、、、?法条 綾!あなたに模擬戦を申し込むわ!」
「あ,ダメだ。話聞いてない。仕方ない、雪ちゃんは千奈ちゃん達が帰ってくるのを待ってて。私は少しOHANASHIするから。」
「分かったよ、やり過ぎないようにね。」
「うん!」
◆
「ってことがあったんだよ。」
「そんなことがあったんですね。ちなみに司さんは好きな人とかいるんですか?」
「あー、その、私って三姉妹な訳なんだけど姉の緋真姉のことが昔から好きなんだよね、初恋ってやつ。だから私たちに突っかかるより司にアプローチしたほうがいいんだよね。」
「へぇーそのお姉さんってどんな方なんですか?」
「いつもはとっても優しくてまさに淑女って感じなんだけど怒ると怖いんだよね、、、こう静かに笑いながら鬼みたいになるというか、、、」
「つまりひと目見て惚れたと?」
「いや、あいつってイケメンで色々できるでしょ?だから調子に乗ってた時期があったんだよ。」
「え、想像できない!?あの静かで理的そうな司さんが?」
「それでまぁモテてだんだけど緋真姉にある事でキレられてそれから今の司になったんだよね。」
「なにしたんですか司さん、、、」
「いや大したことはしてないんだけど緋真姉の逆鱗に触れて説教されたことが衝撃だったみたいだよ?それまで褒められることはあっても叱られることはなかったみたいだから。まあ,つまり今の司は緋真姉の真似をしてできたってこと。」
「司さんは今でも雪さんのお姉さんが好きなんですよね?」
「うん。本人が言ってたからね。それに今はこっちには居ないけどいつもどってくるか分からないから早くしないと見向きもされなくなるかも。」
「恋って難しいんですねぇ。」
「私もよく分からないけどね。」
ドン!!!
「そろそろ決着が着くかな?行ってみようか。」
雪と千奈とマナスは訓練場の中に入って行くその中で起こっていたのはもはや模擬戦ではなかった。
「何でいつも私たちに突っかかるのよ!」
「恥ずかしくて話しかけれないのにあなた達は幼馴染ってだけでずっと近くにいるのが気に入らないのよ!」
「私たちより緋真姉の方を気にした方がいいよ!」
「誰よその女!」
「雪ちゃんのお姉さんで司くんの初恋の人よ!」
「まさかその人が今も好きだと、、、?」
「うん。」
「そんなぁ。」
「相談には乗ってあげるから反省しなさーい!」
綾と符堂さんの
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