3章41話 ショッピングエリア1

鉱物学はかなり幅広くて覚えきれなかった。あの先生脇道にされるのが早い!なんで魔晶石に魔力を付与して属性付きの魔晶石できるって話から【火晶石】(火属性の魔晶石)でフライパン作る話になってんだよ。

まあ、そんな話はいい。今俺と綾は学校のショッピングエリアに来ている。


「まずなにから見ていこうか?何か買いたいものある?」


「そうだな、夏用の服を買いたいかな。あと、その、」


「ん?どうしたの?何か言いにくいことなら聞かないよ?」


「いや、いいよ。いつかは言わないといけないから。その、下着を、一緒に、買いに行ってほし、い。」


(ヤバイ、顔熱い!綾の顔見れない!)


「なんだ、そんなことか。良いよ!雪ちゃんにぴったりな可愛いの見つけにいこう!」


綾視点


(雪ちゃんが私と買い物に行くなんていつぶりだろ。多分小学生とか以来かも。というか二人だけで買い物するの初めてかも!)


女の子の買い物に慣れてないと思いなにを買いたいのか聞くと雪ちゃんが言いにくそうにしていた。


「ん?どうしたの?何か言いにくいことなら聞かないよ?」


何かを葛藤するようにしていること数秒、意を決したように雪が話し出す。


「いや、いいよ。いつかは言わないといけないから。その、下着を、一緒に、買いに行ってほし、い。」


雪が最後の方か細く言い放つ。


(          はっ!可愛すぎて一瞬昇天しかけた!うわぁかわいい!耳真っ赤にして涙目に!    うわ!上目遣いとかもうダメ。抱きしめたい!!いや、ダメよ私。こんなところで抱き締めたらなんかしたら雪ちゃんに迷惑よ!)


雪がチラチラとこちらの様子を伺ってくる。


(どうしよう!妹ってこんなかんじなの!?抱きしめたい!冷静になれ、私。雪ちゃんは親友だし抱きしめて良いのでは?じゃなくて女の先輩として、気にしてないようにリードしなくちゃ!)


「なんだ、そんなことか。良いよ!雪ちゃんにぴったりな可愛いの見つけにいこう!」


雪視点


その後日用品を買った俺たちは夏服を見に女性服売り場まで来ていた。


「うーん。よく分からないなぁ、ねえ綾どんな服着たら良いと思う?」


「んー雪ちゃんならなんでも似合うと思うけど、これなんかどう?爽やかな色で良いと思う!」


綾が持ってきたのは半袖の服で後ろが少し開いてるTシャツみたいなやつだった。


「あとはこのジーパンと合わせたりすれば良いと思う!」


「なるほどね、これは綾に全部任せた方が良さそうだ。」


「任せて!あ、でも自分で選ぶのも楽しいよ?雪ちゃんセンス悪くなかったと思うからボーイッシュな雰囲気で選んでも良いと思う。」


「ならこの黒いTシャツにこの短いジーンズとか良くないか?」


「おお!カッコいい!いいね!あ、ただそれ着るなら暑い日は日焼け止めしなきゃだよ!」


「あーそっかまあいいやこれだとあまり気にしないで着れるし。やっぱり上に着るのは白はやめておいた方が良さそうだ。なんかパッとしないな?」


「んー雪ちゃん髪の毛銀色になっちゃったからね、色があった方が映えそう。あ、そうだ!帽子を反対に付けてパーカーなんか羽織れば白でも良さそう!あ、これも着てみて!」


こうして綾と夏服を見て回って店を後にした。

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